内容5.鍼灸の回数・頻度について

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鍼灸を受鍼するときの目安として

鍼灸の回数と頻度(1)


鍼灸は様々な症状に効果がありますが、さすがに魔法ではありません。
俗な言葉で言えば、ハンドパワーみたいな超能力ではありません。
もちろん、一本の鍼という道具で施術するその姿はとても不思議に見えますし、効果もありますから驚かれるかと思います。しかし、それはあくまで東洋医学の哲学や技術であって、超能力ではありません。また、巷では、“一回で劇的に痛みから解放!”などの話がまことしやかにささやかれることもありますので、一回、二回くらいの鍼療で劇的に変わっていくようなイメージを持っておられる方もおりますが、それは過剰すぎる期待であります。

もちろん、例えば昨日、今日起きてしまったぎっくり腰や寝違えのような急性期のものであれば、一、二回でもかなりの効果を出すことができますが、そういった好条件の揃ったごく限られた場合になります。
※ただし、効果の出方には個人差があり、急性期のものでも回数がかかる場合もあります。

ということで、一、二回での劇的な効果を期待されている方にとっては、かなり物足りないものと思われたかもしれません。
しかし、一回、一回の鍼療の効果は、適切な間隔で受鍼されることで積み重なっていき、体と心は改善に向かっていきますので、そこは楽しみにしていただけたらと思います。数週間、数か月、数年の症状は、薄皮をはがすように変化していくことをご理解ください。

鍼灸を受鍼するときの目安として

鍼灸の回数と頻度(2)


鍼灸施術は、あくまで患者さんが持っている自己治癒力をお借りして、その力を鍼灸師が効果的、効率的に体を改善する方へ向かわせて身体のバランスを取り戻すものです。
鍼灸施術の効果の出方で一番大切なのは、もちろん鍼灸師の腕前・力量(施術者の学問と技術)であります。
しかしそれだけで効果が決まるものではなく、患者様の症状の程度や、体力、患者様の体質、また、患者様がこの状態になるまでどのような生活をしてきたかといった部分も、とても重要になってきます。

このように、鍼灸が効果を発揮するためには、さまざまな条件があるため、効果が出るまでにはたいへん個人差があります。
そのため、1回で改善されてそのまま症状が出ない方もおりますし、週1回の頻度で1年くらいかかる方もおりますし、月1でも毎月定期的に通われることで1年で症状が改善されることもあるなど、ほんとうに個人差があるのが現実です。

よって、施術の回数・頻度を正確にお伝えするのは難しいところがあります。
正直なところ、診てみないとわからない、やってみないと分からないというところがあります。
しかし、それでは患者様もどこに行っていいのか、受けて良いものかどうか困惑されると思いますので、これまでの臨床経験から考えられる大まかな目安をお話しいたします。

先ずはじめに、鍼灸の効果を決める3つの要素について顕わしていき、その後に回数や頻度の目安を示したいと思います。

鍼灸鍼療の効果を決める3つの要素

まず、鍼灸鍼療の効果を決める要素を3つにまとめると、以下のようになります。

  • 鍼灸師の腕前(学問の深さ・技術力など)
  • 患者様の体力の有無と生活習慣
  • 身体の不調・病気の軽重、深浅、慢性か急性かなど

例えば鍼灸師の技術が高く、一回一回の鍼灸の鍼療がうまくいったとしても、患者様の食生活が悪かったりすると、せっかく鍼灸で身体を調えても、身体に良い栄養が巡っていきませんので、鍼灸施術の効果は上がりません。
逆に、鍼灸の施術とともに、食生活を含めた生活全般を見直していただけると、効果の発揮が早まります。

このように、鍼灸の施術が功を奏するかは、患者さん自身の自覚も必要な面があることもご承知ください。

以上の3つの要素をお話ししていきます。

1.鍼灸師の腕前(学問・技術)

例えば料理人といっても上から下までありますように、鍼灸師の腕前も様々です。

当然鍼灸師の技術力が高いところが良いわけですが、これを見極めるのはとても難しいところがあります。
必ずしもベテランだから腕が良いとも限りません。
若い鍼灸師でも勉強熱心で吸収力の高い方は、のんべんだらりと鍼灸師を続けているベテラン鍼灸師よりも腕があります。

ということで、鍼灸師を見極める診断基準を述べるのは難しいところがありまして、“行ってみないと分からない”というのが正直なところです。

日本の鍼灸界は、それぞれの先生が個々人で切磋琢磨している傾向があり、所属する研究会や流派のようなものによって鍼灸の内容も様々です。
太い鍼を好んで使う鍼灸師もいれば、当院のようにとても細い鍼を使用しているところなど千差万別です。
鍼灸の効果の善し悪しだけではなく、患者様が求める好みによってもどの鍼灸院を選ぶかは変わるかと思います。

そんなことを含めますと、やはり“行ってみないと分からない”というのが正直なところです。

ここでは、各鍼灸院や流派の区別などをお話しするのが目的ではありませんので、興味のある方は下に挙げました参考サイトをご覧下さい。

2.患者様の体力の有無と生活習慣
患者様の体力が有ると人と無い人と?

例えばスポーツ選手のように、もともと体力がある方は、基本的に健康で、自己治癒力も大きいです。
また、スポーツ選手は生活全般をその競技に捧げているので、食生活も充実し、睡眠も十分に取っていることも多いので、生活の乱れが少ないため、それだけ自己治癒力の発揮もしやすいと考えられます。
こういった場合は、鍼灸施術の効果が最も出やすい方ということになります。

しかし一般の方はそこまで体力がなく、はたまた生活習慣においても、日々の生活に追われるがままに、あまり食事や睡眠に気を遣える状況にはないかもしれません。
こういった場合は、スポーツ選手に比べると、自己治癒力は下がります。
ただし、だからといって鍼灸施術の効果が出ないというわけではなく、それなりに効果が出るものの、回数や頻度もそれなりにかかることがあるということになります。

次にスポーツ選手とは対極で、産まれもっての体力が小さかったり、食が細いなど、身体を作っている基本的な部分が弱い場合は、自己治癒力が普通の方よりも少ないことが多いので、より回数・頻度がかかる場合が多くなります。

生活習慣について

いま、体力の有無についてお話ししてまいりましたが、体力の有無の他に、生活習慣も大事になります。
もともとの体力があっても、食事が乱れていてはその力を十分発揮することはできませんし、身体を元に戻すためには、十分な睡眠が不可欠の場合もあります。

仕事が忙しいのはよく分ります。
しかし、身体を良くしようと思ったら、自分の身体のケアを優先順位の上位に上げてほしいというのが、施術者の切なる願いであります。
鍼灸の受鍼をお考えになるようでしたら、自分の身体だけではなく、自分の生活も見直す気持ちでいらしていただきたいと思います。

3.身体の不調・病気の軽重、深浅、慢性か急性かなど
身体の不調の軽重や深浅

単純に、身体の不調の程度が軽いものは、治りも早いです。逆に、症状が重い場合は、時間がかかることも多く、最初の数回は施術の効果を実感できないこともあります。
ただし、これも「1.患者様の体力の有無と生活習慣」と関係しており、身体の不調が重いものであっても、自己治癒力を発揮するための体力がしっかりとある方は、施術者が想定している以上に、早く結果が出る場合もあります。逆に言えば、生活習慣が悪い場合は、不調の程度が軽くても、効果の出方が思わしくない場合もあります。

急性の症状、例えばぎっくり腰や寝違い

ぎっくり腰や寝違いのように、昨日、今日やってしまったような日の浅い症状は、1回~数回で好転していくものがほとんどです。
※ 受傷して数週間や数ヶ月が経っているものや、体力が著しく下がっているときなどは、治りが悪いこともあります。
例えば慢性化しているもの
数ヶ月単位、年単位の症状は、症状が改善するまでに時間がかかることがあります。
※ 重症なものは、治らないこと(状態の改善すらも難しいことも)も多いです。

鍼灸受鍼の回数や頻度の目安

鍼灸受鍼の回数や頻度の基本的な目安

急性・慢性・疲労回復・体質改善など、症状や状態は個々で異なります。
そのため、それぞれによって回数や頻度も異なります。
しかし、いずれの場合でも、治療を受け始める最初の頃は、治療の効果を確実なものにするためにも、あまり間を空けずにまずは3~6回の治療を受けることをお勧めしております。
その後は体や症状の様子を見ながら治療回数や頻度を変更するなどを考慮していきます。

症状や状態による目安

  1. 症状の深さから考える鍼灸の回数・頻度の目安
  2. ご自身の体力と急性期か慢性期かの相関関係
  3. 健康・未病・病気と体力との関係
  4. 鍼灸の効果の持続性と身体の状況との関係

どの程度鍼灸を生活に取り入れたいかによる目安

  1. 単発か?積み重ねか?継続か?
  2. シンプルに健康な生活を目指すために
  3. スポーツをされている方へ
  4. 小児鍼の回数や頻度

 ご注意点

 以上の概要は、これまでの治療実績や、患者様からのご感想などを基にまとめておりますが、効果の出方や治癒までの期間、また効果があるかないかなどは個人差もあることをご了承ください。期間や効果の目安もまとめたページがありますので、そちらを併せてご覧になってください。
 こちらは源保堂鍼灸院のサイトですので、当然ながら当院の鍼灸治療の特長を挙げておりますが、他の鍼灸院との優劣を書いたものではないことをご了承ください。
 当院の鍼灸が、患者様の好みも含めて不向きな方もおりますので、そのときは他の鍼灸院をあたってみてください。

(C)肩こり・腰痛・寝違い・頭痛・生理痛など源保堂鍼灸院Tokyo Japan Acupuncture Clinic

TEL. 03-3401-8125
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