体力があるか、急性か慢性かの相関図 - 鍼灸鍼療の回数・頻度の目安
体力があるか、急性か慢性かの相関図
鍼灸治療は、患者様が持っている自己治癒力(=体力)を利用して身体を調えていく療法です。そこで一般的には、体力がある患者様の方が治りが早く、体力が落ち気味の患者様は治るまでに時間がかかる傾向にあります。
そして患者様が持っている体力の他に、病気の度合い(慢性的なものか、急性的なものか)も加味されて、治癒の効果の出方が変わってきます。
例えば「今朝起きて歯を磨いていたらぎっくり腰になった」という場合は、「急性」で、普段は症状がない場合は「体力はある」ので、「短期間で1~数回の治療」で治ることが多いです。
体力がある | 体力がない | ||
急性期 | 頻度 | 短期間に続けて1~数回 | 短期間に続けて数回 |
期間 | 短期間 | 短期間 | |
効果 | 効果はすぐに出てきやすい | 効果は出やすく改善しやすい方だが、体力がある方よりは変化がゆっくりなことも多いので、回数がかかる場合もある。 | |
慢性期 | 頻度 | 週1~週2回 | 週1~2回 |
期間 | 1ヶ月~数ヶ月 | 数ヶ月以上かかることも | |
効果 | 効果は出やすく、改善するものも多い。しかし慢性的ではあるので、回数や頻度はかかることも多くなる。 | 効果が出るまで時間がかかり、改善しきらないものもある。ただし、症状そのものが完全に解消しないまでも、受診する度に一時的な効果が出ることもある。 |
急性期・慢性期の目安として
急性期の目安
ぎっくり腰や寝違い、スポーツでの疲労など、症状が出てまだ間もない急性期のものは、病が深く入っていないので、症状が改善されるのも早いのですが、症状が改善されるまで間を空けず毎日、または一日おきなどの間隔で治療を受けると効果的です。
治療期間は短期になります。ぎっくり腰などは1~数回で治ることも多いです。
この場合の鍼療の目安
鍼療期間: 短期(1回~数回)
鍼療頻度: 間をあけずに続けて治療すると効果的です。
慢性期の目安
慢性的な疾患や症状は、疾患ができるまで時間がかかっており、場合によっては内臓の疲労や内臓の不調和から来ていることも少なくありません。この場合は、自己治癒力と病への抵抗力が下がりきっていることが多いため、治療間隔を週2回~週1回ほどにすると効果的です。その後治療経過を見ながら、症状が改善されていくのを診て、治療間隔を空けるようにしていきます。治療期間は長期になります。
この場合の鍼療の目安
鍼療期間: 長期(数ヶ月~)
鍼療頻度: 週1~2回
※ 身体は機械ではありませんので、効果の出方には個人差があり、様々な条件が重なりますので、あくまで目安としてお考えください。
※ 鍼灸治療に対して疑問やご相談をお受けしております。お気軽にお申し込みください。