【今週のひとこと養生訓】「春愁秋思は笑いで解消!!」2021年10月神無月・第5週
【今週のひとこと養生訓】
「春愁秋思は笑いで解消!!」2021年10月神無月・第5週
この記事のポイント
中国の四字熟語に「春愁秋思」という言葉があります。これは白居易の漢詩から産まれた言葉ですが、春や秋に生じやすい、何とも言えない心のざわつきを表現したものです。秋の物悲しさを解消するには何が必要かを述べてまいります。
春愁秋思とは
唐代中期の漢詩人である白居易(はく きょい)の詩から産まれた四字熟語に、「春愁秋思(しゅんしゅうしゅうし)」というものがあります。
この言葉の意味は、「春の日に感じる憂鬱さと、秋に感じる愁い。そのどちらも、よい気候が多い季節なのに、なんとなく気がふさいでしまうことがある・・・」というものであります。
小学校のときに、唱歌『小さい秋見つけた』を音楽の時間に歌ったとき、なんと物悲しい曲だと思ったものです。生まれ育った箱根の秋は、紅葉がとてもきれいな時期であり、観光客の方でにぎわう季節ですが、その一方で、晩秋となると、なんとなく冬の訪れを感じながら、どことなく寂しさを感じることもあり、この唱歌と重ねてみていたのかもしれません。
季節、感情、五臓
この一週間の気候の変化は激しかったですね。
それまで暑いくらいの日もあったのに、急に寒くなり、日が落ちるのも早くなりました。秋の虫の声もいつの頃からか鳴りを潜め、いよいよ冬がやってくることを感じて寂しくもなってきます。
東洋医学では、ストレスの種類を悲哀憂愁、喜怒哀楽などに分け、そこからまた臓腑の不調に結び付けていきます。そのため、問診をするときも、必然的にどんな感情が渦巻いしているのかを伺うことがあります。
そこで、「ストレスを感じている方に、どんな種類の感情ですか?」と尋ねると、悲しみ、寂しさといったものが多くありました。もちろん人生ですからいろいろなことがありますから、その原因は様々です。
しかしその一方で、どうしてそのような感情が沸き上がるのか、とくに思い当たるところはないけれど、なんとなく・・・というのも多かったように思います。また、私も若干そうだったのですが、いつもでしたら許せるようなことでも、いつになくムキになったり、その反動で悲しくなったりと感情の乱高下。
こういった心の感じ方は、季節や天候からきていることもあります。
春夏秋冬それぞれに感じやすい感情があり、それに振り回されてしまうこともあります。この『今週のひとこと養生訓』でも時折そういったお話を取り上げてはおりますが、ひとつの養生としてその傾向を知っておくと助かることも多くあります。
季節、感情、五臓
東洋医学では、バランスを重視しますが、陰陽であったり、五行といったものでこのバランスを考えていきます。そして、これはお互いがお互いを助け合う関係であったり、あるいはお互いがお互いを牽制しあう間柄のものもあります。
この関係で見ていくと、「悲しみ」という感情を牽制してくれるのが「笑い」になります。
実際に、笑いは免疫力を高めてくれるといったデータもあり、笑うことの効用が科学的にも知られてくるようになりました。逆に言えば、悲しみや怒りといった感情は、体を傷めるストレスになるということになりますので、そこは注意が必要になります。
最新の脳研究では、たとえ笑えない状況にあったとしても、顔を笑顔にするだけでも脳は笑いとして反応してくれるということが分ってきたようです。スマイル党といった政党の党首が、かつて20度、30度、40度と言いながら口角を挙げるパフォーマンスを政見放送で見せておりましたが、これなどは科学的にはまんざらでもないのかもしれません。
もし、何かわからない悲しみが襲ってきたら、それは季節のせいかもしれません。
そんなときは、口角を挙げて笑ってみてはいかがでしょうか?
朝は気持ちよく笑って一日が始まる。
夜は今日一日に感謝して笑って一日をしめくくる。
今日も口角を挙げて過ごしてみてください。
おすすめの漢方薬・漢方レメディ
- 心脾顆粒
- 天王補心丹
- 賢脳丹
- 逍遙散
- シベリア人参
など
東洋医学は、古来から体と心の関係を深く観察してきた医学体系です。そのため、心の不調にも対応する漢方薬もあります。もちろん、鍼もそれをサポートして相乗効果で心を支えていきます。
心の不調を感じる方、ストレス耐性を付けたい方は、お気軽にご相談ください。
これまでの『ひとこと養生訓』はこちらから
https://genpoudou.com/category/one-point-curing-advice/
感染防止対策について
日本鍼灸師会の感染防止対策を実施
源保堂鍼灸院が所属している日本鍼灸師会では、感染防止対策のチェックリストを作成しております。
ただいま当院では、その感染防止対策チェックリストを元にした対策をしております。
これからも、皆様が安心してご来院できるように努めてまいります。
※ご予約(キャンセルや時間変更がないようになど)やご来院(時間通りにご来院いただくことなど)のことで、患者様にもご協力を求める場面があります。ご協力いただきまして、誠にありがとうございます。
鍼灸院は医療機関であります。
そして、医療は皆様の健康のためにあります。
このような状況になって、皆様のご健康に寄りそう鍼灸や東洋医学が求められていると思います。
源保堂鍼灸院は、皆様の健康のとまり木、そして総合的な東洋医学のケアとして、これからも研鑽を続けていく所存でおります。
鍼灸院は、病院ではカバーしきれない日常生活の不調の相談にのるところです。
いわば、“かかりつけ鍼灸院”です。
患者様、ご家族の方のための医療機関として、源保堂鍼灸院はこの時期もしっかりと皆様のサポートをしてまいりたいと思います。
具体的な当院の感染症対策
- 院内の換気を十分に行う
- 院内の消毒を十分に行う
- 施術時の手指消毒をいつもより濃い消毒液で行う
- 3密にならないように配慮する
- 感染症に対する情報を常に収拾し、提供する
- スタッフはマスクを着用する
- 国の接触アプリを活用する
※ 院内はとても狭いため、3密にならないようにご予約時間ちょうどにいらしていただいております。皆様のご協力を賜りたいと思います。
ご予約に関して
ただいまみなさまには、ご予約の日時を2週間以内くらいのものにしていただいております。
といいますのは、医療機関といえども、政府や自治体、そしてお勤めの会社などから移動の制限をされる可能性もあり、また、ご予約日直前で発熱などがあった場合は受鍼をお断りせざるを得ないこともありますので、あまり先のご予約は予定が立ちにくいからです。
ご配慮いただきまして、ご予約をいただけたらと思います。
また、このような状況になりまして、みなさまそれぞれの生活環境なのかで時間を割いてご予約を取っている方がほとんどです。
安易なキャンセルや時間変更は、他の方のご予約の妨害行為となりますので、度重なる場合は今後の鍼療をお断りしますので、合わせてご賢察ください。
回数券に関して
回数券は、緊急事態宣言がありましても、有効期限の延長などはしておりません。
また、これまで回数券の有効期限は1年でしたが、過去三回の緊急事態宣言を振り返って熟慮した結果、今後は回数券の有効期限を3か月にさせていただきます。
これまで回数券があるからいらしていた方にとっては大変申し訳なく感じておりますが、ご理解のほどよろしくお願いいたします。
尚、現在お持ちいただいている回数券に関しては、そこに記載されている有効期限で承りますので、その期限までにお越しいただけたらと思います。
感染予防のために、みなさまにはご協力をいただきまして、誠にありがとうございます。