『長生きをしたければ、「親指」で歩きなさい』
歩くという意味を、東洋医学で
昨年(2017年)、学研プラスより『長生きをしたければ、「親指」で歩きなさい』を出版させていただきました。
去年の今頃は、締め切りに追われながら執筆をしていたことを昨日のように思い出します。
“歩く”という行為は、日常的に普通に行っている動作です。
誰に教わるともなく、自然に身についた人間ならではの動作です。
進化学の面からは、二足歩行という動作の確立によって、人間の両手は自由を得て、さらにそれが大脳の発達を促したとも言われています。今や誰もが普通に行っているこの歩くという動作は、人類にとってとても象徴的で、画期的な変化の始りだったのであります。
本書の前半では、そういった歩くことの背景から始り、足にある三本のアーチのお話しなど、構造的なお話しをまとめています。
そしてそれを前提にしながら、後半からは、東洋医学的に見た歩くという動作の意味を考察し、「身体にとって良い歩き方とは?」ということを提案しております。
世の中には、歩くことをテーマにした本は何冊も出ています。
しかし、その歩行というものを、東洋医学の視点から解説した本は、これが始めてではないかと思います。
東洋医学は、古くて新しい、温故知新の学問と言われています。
これは、知識や知恵としては古くから伝わるものであるけれど、“現代の生活にも様々な分野で応用が利く”という意味でもあると思います。そういった意味で、目の前で起きている現象を、東洋医学の視点で眺め、考察すると言うことは、またそこに新しい価値観を見出せるということでもあります。
本書では、東洋医学の温故知新を“歩き”という日常生活に反映し、より健康に生きることを、より楽しく生きることを提案させていただきました。長生きできる歩き方、靴の選び方など、足にまつわる様々な話題を盛り込みました。
もしよろしければ、お手に取って読んでいただけたらと思います。
どうぞよろしくお願いいたします。