帰経
帰経について
帰経とは、東洋医学において、薬物(主に生薬)が体内の特定の経絡や臓腑に選択的に作用する性質を指す概念である。すなわち、同じ効能を持つ薬物であっても、どの臓腑・経絡に働きかけるかによって、その適応や効果の現れ方が異なると考えられる。
帰経は、生薬の性味(四気五味)や効能と並ぶ重要な属性の一つであり、臨床においては病変の所在する臓腑・経絡に応じて適切な薬物を選択する際の指標となる。例えば、肺経に帰経する薬物は呼吸器系の症状に、肝経に帰経する薬物は情志や筋の異常に関わる病証に用いられることが多い。
この概念は、薬効を単なる成分作用としてではなく、全体的・機能的な人体観の中で捉える東洋医学特有の理論体系を反映している。
帰経の具体例
| 生薬名 | 主な帰経 | 作用のイメージ |
|---|---|---|
| 甘草(かんぞう) | 心・肺・脾・胃 | 全体調整、補気、緩和作用(広く作用) |
| 麻黄(まおう) | 肺・膀胱 | 発汗・鎮咳、呼吸器系に強く作用 |
| 柴胡(さいこ) | 肝・胆 | 気の巡りを整え、ストレス・情志に関与 |
| 黄連(おうれん) | 心・胃・肝 | 熱を冷まし、炎症・精神症状に対応 |
| 当帰(とうき) | 肝・心・脾 | 血を補い、婦人科・循環系に作用 |
Save Your Health for Your Future
身体と心のために
今できることを

源保堂鍼灸院・院長
瀬戸郁保 Ikuyasu Seto
鍼灸師・登録販売者・国際中医師
東洋遊人会・会長/日本中医会・会長/東洋脉診の会・会長
東洋医学・中医学にはよりよく生活するための多くの智慧があります。東洋医学・中医学をもっと多くの方に身近に感じてもらいたい、明るく楽しい毎日を送ってほしいと願っております。
Goal to AuthenticAcupuncture
古医書を読み込んでいく
伝統鍼灸の基礎づくり
同じカテゴリーの記事一覧



