日曜日・祝日はやっていますか?
「日曜日はやっていますか?」
皆様のお声は届いております
患者様からご予約のお電話を受ける際に、「日曜日はやっていますか?」とよく聞かれることがあります。
「うちの旦那が鍼を受けたいといっているんですけど、日曜日は無理ですか?」
「子供を連れてきたいのですが、私が空いているが日曜日だけで・・・。」
というお話を伺うことは少なくありません。
やはり、“日曜日に鍼灸院を開けてほしい”というお声は多くいただいております。
このお声はもちろん私たちにしっかりと届いております。
スタッフ一同、患者様目線で取り組んでおりますし、“みなさまのためになるのならば”という思いで鍼灸院を運営しておりますので、その声に応えて日曜日も開院したいとは思っているのは山々ではあります。
日曜日だからといって遊んでいるわけでは・・・
開業して間もない頃だったでしょうか、すこし過激な患者様に、「どうせ日曜日遊んでるだろ!どうしてやらないんだ!」とすごまれたこともあります。
そうですよね、きっと皆様の中には、日曜日は遊んでいるんではないかと思われている方も多いようです。
もちろん、今日は何もない日だなぁと、日曜日をのんびり過ごすこともあります。たまには都内の商店街巡りをしてハムカツやメンチカツなどを頬張っていることもあります。皆様のご想像通り、遊んでいるときもあります。
「ほらみたことか、やっぱり遊んでいるんじゃないか!」と過激な患者様にはいわれそうですが、でも、実際にはそんなこともないのです。
では、いったいどんなことをしているのか?
鍼灸院を営む、鍼灸師として生きるということは、それほど簡単なことではないこともご理解いただけるかと思いますので、ここで日曜日や祝日にしていることをお話ししておこうかと思います。
1.勉強会へ参加したり、主催したり
鍼灸業界では、日曜日に勉強会や講習会が開催されることが多くあります。源保堂鍼灸院・院長は勉強会を主催したりもしていますので、その開催が日曜日になることになります。また、院長自身も、まだまだ学びの途中でありますから、皆様により良い施術をご提供できるようにと、漢方薬の勉強や気功を学びに学校に通っていた時期もあります。
さらに、日曜日は、どうしても院に通えないくらい弱っている方などの場合、その方のお家まで往診をしに行くこともあります。
その他にも、ここ数年はオトハルと共同主催で、『カラダのトリセツ講座』という一般の方向けの養生講座を開催したりもしております。
また、源保堂鍼灸院の薬膳部は、日曜日に出張薬膳教室をしたりすることもあります。
以上のように、日曜日だからといって決して遊んでいるばかりではありません。
むしろ、一日中何もないような日曜日の方が少ないくらいであります。
ここで鍼灸や漢方薬についての勉強会についての補足をしておきましょう。
上述したように、漢方や鍼灸など、東洋医学の勉強会は日曜日に行われるものが多くあります。
東洋医学の世界は奥が深いので、この仕事をしている限り、一生勉強だと思います。
そこで、自分の力量が上がってきたなと感じても、さらに上を目指して勉強を続けなければなりません。
もちろん普段は自分個人で勉強はしていくわけですが、やはり多くの鍼灸師と交わりながら、切磋琢磨していくことがよい刺激となりますので、勉強会に参加することも多くなります。
私の師匠などは、弟子達に、「日曜日に仕事している鍼灸師は、腕がない!日曜日は鍼灸院をお休みにして、必ず勉強しに来なさい!」とよくいっていたものです。最初は、日曜日は患者様のためには空けたい日もあるよと心の中で反論していたのですが、こういった勉強会に出席しないでいますと、自分の腕や学術・見識は落ちますから、結果として患者様にご迷惑がかかることになります。
ということで、日曜日はいろいろな勉強のために、ひいてはよりよい施術を患者様に届けられるようにと、勉強会に参加していることが多々あります。
2.事務的な仕事・掃除を日曜日に
源保堂鍼灸院は、鍼灸院ですから、何はともあれ“鍼灸の腕前”、“東洋医学の見立て”といったことに注力しますから、上述したように、勉強会への出席を重視しています。
しかし、それと同時に鍼灸院を経営している立場でもありますので、計理のような事務的なこともやらなくてはいけません。そういったことは苦手科目ですが、やらなくてはいけないので、自ずとまとまった時間がある日曜日や祝日にやることが多くなります。
また、患者様に快適な空間を提供するために、掃除をすることも欠かせません。
毎日朝鍼灸院にくると、日課として掃除はしていますが、毎日の掃除では行きとどかないところもありますので、そういった細かいところは時間がある時にやることになります。
そんなことをしていますと、日曜日といっても、最低でも半日くらいはあっという間に過ぎ去っていきます。
3.かといって休むことも大事です
ということを書きますと、「だったら勉強会に行っていない日曜日は開院したら?」と思われるかもしれません。こういったことを正直にお話ししますと、「そもそもあなたに休む権利なんてあるの?」と言われることもありました。
そこまで言われなくても、“休まないで!”ということを言外に伝えようとする人もおります。
もちろん、それも分かるのであります・・・。
患者様がおかれた状況も痛いほど分かるのです・・・。
しかし、これはこれでまた支障が出るのです。
というのは、施術者も人間ですから。
自動販売機ではありません。
電源さえあればいつまでも動き続けるロボットのようなものでもありません。
施術者も人間です。
心も身体も疲れます。
そして、それを回復するための休みも必要なのです。
鍼灸院にいらっしゃるのは、身体や心が不調の方が多いわけですから、私も気合いを入れて、“よし、なんとかするぞ!”と気張ります。この緊張感はかなりハードなもので、一日仕事を終えるとどっと疲れが出るものです。
また、源保堂鍼灸院の現在のスタイルは、立ち姿勢での鍼灸ですから、立ち仕事。
これがまたけっこう一日ですと肉体的な疲れも出てくるのは当然です。
ということで、心も身体も、一日くらいは何も考えずに休ませてあげないと、鍼灸師としてのパフォーマンスが落ちますので、患者様のためにも休むことは必要となります。
以前、一日でも休んだら、自分の鍼灸師として腕が落ちてしまうのではないかと、休むことに恐怖感がありました。そのため、日曜日は勉強会を入れ、それ以外の日曜日は、一日中ではないにせよ、往診を入れたりもしていました。
しかし結婚をしたときに、新婚旅行のために1週間休みました。
正直、楽しいはずの新婚旅行ですが、内心ではけっこう葛藤がありました。
今まで長期で休んだことがなかったのに、これで自分の腕が落ちたらどうしようとか、新婚旅行のふとした時にそんなことを考えたりも。
それで1週間休んで仕事を再開したわけですが、そしたら意外にも、心も感覚もリフレッシュされて頭も身体も動きがたいへんよくなっていました。脈診の感覚も、それをつなげる頭の中の回路も、なんだかとてもスムーズになっていました。
これは、脳生理学的に観てもたいへん理屈にかなったことだそうです。
これを機会に、休むことの大切さも知るようになり、休む時はしっかりと心と身体をクリーンな状態に戻しておこうという思いに至りました。
患者様にとってもこれは利点で、施術者のパフォーマンスが維持されるということは、常によい状態の施術者から安定した施術を受けることができるということに繋がります。
ということで、日曜日は定休日として休みをいただいている次第であります。
今後の対策として
しかしそうはいっても、やはり日曜日にしか来院できない方もおりますことは十分承知しております。
今後の対策としましては、院長と同じような、もしくは、全く同じ手法ではなくても、同等の効果を出せる鍼灸師を育成したり、、そういった治せる鍼灸師を雇用することを考え、日曜日には空白を作らない工夫も必要なのかなと思ったりもしています。
ということもあり、自分自身が主催する本治法を学ぶ鍼灸講座も再開していかないといけないと思っています。
そうなると、その準備を日曜日にしなくてはいけなくなるので、またもや休まない日曜日が増えていくことになるのでありますが・・・(苦笑)
表参道・青山・源保堂鍼灸院
Tel. 03-3401-8125
http://genpoudou.com/
同じカテゴリーの記事一覧
TEL. 03-3401-8125
場所 渋谷区神宮前4-17-3 アークアトリウム101
最寄 表参道駅・明治神宮前駅・原宿駅