【今週のひとこと養生訓】「風邪・花粉・黄砂・注意!!」 

今週のひとこと養生訓(C)表参道・青山・原宿・渋谷エリアにある源保堂鍼灸院Tokyo Japan Acupuncture Clinic

【今週のひとこと養生訓】
「風邪・花粉・黄砂・注意!!」2021年3月弥生・第4週

 この記事のポイント
春にとくに出てくる風邪(ふうじゃ)は、かぜだけではなく花粉や黄砂なども含みます。今年は花粉も多く、さらに黄砂も強くなる予報が出ております。黄砂はアレルギー症状の原因にもなりますので、注意して過ごしてまいりましょう。

風邪(ふうじゃ)について

風邪は“かぜ”ではなく“ふうじゃ”

 漢字で“風邪”と書くと、日本では文字通りウイルス性の“かぜ”と読むかと思います。

 しかし東洋医学では、この風邪を“ふうじゃ”と読みます。

 風邪を“ふうじゃ”と呼んだ場合、ウイルス性のものに限らず、“よく動く症状”、“よく変化する症状”、“よく流行する症状”といった特徴を含んだものの総称になります。おそらく、いわゆる“かぜ”も、症状が変化しやすく、流行るものですから、日本ではある時期から“風邪”という漢字に“かぜ”を当てはめたのかもしれません。

 ということで、ややこしくなりますので、ここからは“風邪”は“かぜ”ではなく、“ふうじゃ”としてお話を進めてまいります。

 この風邪、ここ数回の『ひとこと養生訓』でお伝えしておりますように、この春という季節は一年のなかでも一番“ふうじゃ”がはやる季節となります。この風邪はウイルス性のものも含めながら、上述の特徴を持ったものを総称しますので、花粉や黄砂といったものも風邪の一つとして考えていきます。

花粉という風邪(ふうじゃ)

 2月くらいから感じはじめたスギ花粉。
 今年は暖かい日や風の強い日がが多かったせいか、スギ花粉は一気に飛び出したようです。さらに去年に比べると花粉の量も多かったため、花粉症がきつく感じた方も多かったようです。

 しかしそのスギ花粉もそろそろピークを過ぎまして、少し気持ちも楽に過ごせている方も多いのではないでしょうか。とはいえ、まだヒノキのシーズンが続きますし、引き続き花粉には注意が必要ですね。

黄砂という風邪(ふうじゃ)

 今年は中国からの黄砂も多いようです。
 遠くの砂漠から中国上空を通過して日本にまでやってきます。

 先日ウェザーニュースに掲載されていた記事によりますと、黄砂などで「花粉爆発」という現象が起きることがあるようです。粒子が大きい花粉が、大気中に浮遊するものと結合、爆発し、さらに小さなものとなって体に侵入するというものです。

黄砂などで「花粉爆発」喘息など重症化も

ウェザーニュース2021.3.16

 黄砂が花粉に対してこのようなことをしているとは、私もこの記事を読んで初めて知りましたが、これはとても重要なニュースではないかと思います。花粉症がひどくなる、花粉症を発症する、そういった一つのメカニズムの解明でもありますし、予防にもなる記事ではないでしょうか。

 数年前から花粉とともにPM2.5が天気予報でも取り上げられるようになりましたが、その頃はPM2.5がどのようなもので、どのような健康被害を与えるかが話題に上っていましたが、その後は申し訳程度に取り上げられるだけで、それほど重要視されていないように思います。実際に天気予報の中で気象予報士の方が「きょうは○○でPM2.5がやや高めです」ということはあっても、それがどれほど注意が必要なことかは伝えていないように思います。喘息などをお持ちの方にとっては危険なこともあるわけですから、“やや高めです”と軽く伝えるのではなく、もうすこしこの危険性を伝える工夫はしてもらえないものかなと思っております。当事者はつらい思いをすることになるのですから、健康にかかわる話題は慎重に伝えるべきだと思います。

 ということで、花粉だけではなく、黄砂についても今年はしばらく注意していかなくてはいけませんね。

 私の感覚では、黄砂は花粉よりも強いです。花粉が植物であるのに比べて、黄砂は鉱物ですので、ややあたりが強いのではないかと思います。脈を診ても、黄砂のほうが強い印象を受けます。また、私は目が大きいので目にゴミが入りやすく、この時期は目に違和感を感じることもあるのですが、黄砂は花粉に比べてピキピキと痛みを感じます。この感覚は人によって違うと思いますので、何か特徴的なものを感じましたら、鍼療のときに教えていただけると助かります。

かぜという風邪(ふうじゃ)

 そして最後に、“かぜ”という風邪です。
 正確に言いますと、東洋医学では“寒邪”という寒さが入って“かぜ”になると考えますが、この時期特にかかりやすい“かぜ”という意味でお伝えしたいと思います。

 桜の開花とともに、外に出たくなるのはもう止めることはできません。
 しかし、気を付けてほしいのです、“花冷え”を。

 この時期は昼と夜の気温差が激しく、日中は薄手のコートで桜を見学しに行っても、帰るころには寒くなってかぜをひくということが多くあります。すこしアルコールが入っていると、アルコールが切れるころには体温が急激に下がりますので、よりかぜもひきやすくなります。

 これまでの新型コロナウイルスの傾向をみていますと、かぜが増えるとともに新型コロナウイルスの感染者数も増えています(恐らくは偽陽性も増えてしまうからだと思いますが)。3月21日に緊急事態宣言が解除されて、桜が咲くこの時期ですから、外に出たくなるのも当然で、それを止めることはできません。
 ですから、だからこそ、“お花見をしてかぜをひいた!”なんてことはないようにお願いしたいです。もし、この“お花見かぜ”、“寒暖差不注意かぜ”を防げないと、また感染者が増えてしまい、緊急事態宣言になるやもしれません。
 この時期、かぜにかからないというのは、ご自身の健康はもちろんのこと、社会の活動を止めないためにもとても重要なことになります。自己責任でとどまるなら自業自得で片づけても構いませんが、社会全体に波及しますので、しっかりとセルフメディケーションはしてほしいなと思います。


 緊急事態宣言が解除された今だからこそ、この「風邪・花粉・黄砂・注意!!」というタイトルとさせていただきました。気温差が激しく、環境も変化しやすいこの季節だからこそ、養生を大切にしていただきたいと思います。

オススメの漢方薬・漢方レメディ

風邪によい漢方薬・漢方レメディ

  • 衛益顆粒
  • シベリア霊芝
  • 五行草茶

 漢方薬・漢方レメディに関しても、何かありましたら、お気軽にご相談くださいませ。

これまでの『ひとこと養生訓』はこちらから

緊急事態宣言解除を受けて

 鍼療・漢方相談は、これまで通り、通常の開院日時で行っております。

 また、こらまでと同じように、消毒などの感染症対策に気を配ってまいります。

 ご予約時間ちょうどのご来院など、患者様にもご協力を賜るところもありますが、皆様ご自身のためでもありますので、そのあたりはご賢察のほどよろしくお願いいたします。 

具体的な当院の感染症対策

  • 院内の換気を十分に行う
  • 院内の消毒を十分に行う
  • 施術時の手指消毒をいつもより濃い消毒液で行う
  • 3密にならないように配慮する
  • 感染症に対する情報を常に収拾し、提供する
  • スタッフはマスクを着用する
  • 国の接触アプリを活用する

※ 院内はとても狭いため、3密にならないようにご予約時間ちょうどにいらしていただいております。皆様のご協力を賜りたいと思います。

ご予約に関して

ただいまみなさまには、ご予約の日時をなるべく2週間以内くらいのものにしていただいております。
といいますのは、政府や自治体、そしてお勤めの会社などから移動の制限をされる可能性もあり、また、ご予約日直前で発熱などがあった場合は受鍼をお断りせざるを得ないこともありますので、あまり先のご予約は予定が立ちにくいからです。
ご配慮いただきまして、ご予約をいただけたらと思います。

また、このような状況になりまして、みなさまそれぞれの生活環境なのかで時間を割いてご予約を取っている方がほとんどです。
安易なキャンセルや時間変更は、他の方のご予約の妨害行為となりますので、度重なる場合は今後の鍼療をお断りしますので、合わせてご賢察ください。

感染予防のために、みなさまにはご協力をいただきまして、誠にありがとうございます。

これまでの『ブログ・鍼たま』の記事

瀬戸郁保 Ikuyasu Seto

源保堂鍼灸院の院長をしています。

“人生を楽しく過ごすこと” 、これが東洋医学の根幹にあります。
つらい症状で人生までもが暗くならないよう、豊かな人生のためのご相談にのれたらと願っています。

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