【今週のひとこと養生訓】『柚子で冬を乗り切ろう!!』

【今週のひとこと養生訓】
柚子で冬至を乗り切ろう!!
一陽来復
12月に入って、なんだか気忙しいうちに、あっという間に上旬が過ぎていきました。
そしてここまで来ると、冬至も間近となってきます。
冬至は一年の中でも、最も日中の時間が短くなる日。陰の極まりになっていきます。
しかし、この日を境に陽が伸びていくので、古来より冬至は太陽の復活として祝われる日でもあり、漢の時代の中国では、この日をお正月にしていた時期もあります。
東京の穴八幡宮では、この陽気の復活を意味する「一陽来復」の札が配布され、長蛇の列ができるのは、ニュースでも目にするところでもあります。
一番暗がりの時期ではありますが、陽気が再び増えていくということを感じると、気持ちも復活してくるのではないでしょうか。
冬至といえば柚子
当時といえば、柚子。
お風呂に柚子を入れる柚子湯をされる方も多いのではないでしょうか。
この柚子の皮には理気作用と言って、気をよく巡らせるはたらきがあります。
例えばストレスフルなとき、私たちはプンプン怒ってしまうことがありますが、こんなときは身体の気がうつうつとパンパンに膨れていて、気の巡りが悪い状態になっています。これは精神的なイライラ状態だけではなく、胃腸の動きを止めてしまったり、頭痛や肩こりを催すなど、身体的な症状にも結びついてしまいます。
柚子の利気作用は、このような気の巡りを解消してくれます。
柑橘系の爽やかな香りがストレスを発散させてくれますので、うつうつとした気分が解消されることに。
これを柚子湯としてお風呂に入れれば、柚子が持っている保温効果にお湯の熱も加わりますから、気の流れだけではなく血流も良くなっていきますから、リラックスしてホカホカになります。
柚子は皮だけではなく、種は化粧水にもなります。また、柚子には風邪を予防する効果もあるとされています。
昔から伝わる柚子湯の習慣には、寒い冬を乗り切る知恵があります。
ぜひこの時季には柚子湯をしてみること、そして鍋のタレなどにも使ってみることをお勧めいたします。
【おすすめの漢方薬】
この季節にオススメの漢方薬・漢方レメディ
漢方薬では柚子は使われていませんが、同じものとして、みかんの皮が使われます。
漢方薬の生薬としては、みかんの皮は陳皮(チンピ)と呼ばれて、柚子と同様に理気作用がありますから、気を巡らせる漢方薬にはよく使われています。
落ち込んだり、うつうつとしたりして気分がすぐれないときは、気を巡らせる理気作用がある漢方薬をお勧めいたします。
また、柚子が手に入らない場合は、柚子や陳皮が入った入浴剤がありますので、そういったものもお勧めになります。
ちなみに、柚子湯は冬至の時だけのものではなく、どんな時季でもリラックス効果が期待できますので、ストレスが溜まった時のために入浴剤、ポン酢などを用意しておくといいかもしれませんね。
【著書のご紹介】
おすすめの本
同じカテゴリーの記事一覧
Save Your Health for Your Future
身体と心のために
今できることを

源保堂鍼灸院・院長
瀬戸郁保 Ikuyasu Seto
鍼灸師・登録販売者・国際中医師
東洋遊人会・会長/日本中医会・会長/東洋脉診の会・会長
東洋医学・中医学にはよりよく生活するための多くの智慧があります。東洋医学・中医学をもっと多くの方に身近に感じてもらいたい、明るく楽しい毎日を送ってほしいと願っております。









