【今週のひとこと養生訓】「かゆみは肝の解毒不足かも!?」
【今週のひとこと養生訓】
「かゆみは肝の解毒不足かも!?」2021年3月弥生・第3週
この記事のポイント
春になるとお肌がかゆくなることがあると思います。これは花粉が原因になっていることもありますが、肝臓の解毒作用がうまくいっていないことも多くあります。春は冬に溜め込んだものを外に出していく季節で、いつも以上に解毒することが必要なことも。皮膚のかゆみは肝臓からきているかもしれません。
痒みを弁証してみよう
東洋医学では、患者さんが持っている悩みがどこからくるのか、それを五行というツールを使って分析していきます。この五行は、身体にまつわる部位や精神的なもの、そして自然界の事物なども含まれていますので、こういったものを縦横、横糸のように組み合わせながら分析します。
この分析のことを、「弁証(べんしょう)」といいます。
さて、この花粉症の時期、よく出てくるのが皮膚や肌のトラブルです。
花粉が皮膚表面についたり、また花粉症でヒスタミンなどの炎症物質が増えてくると、皮膚も痒くなってきます。こうった痒みはストレスの原因にもなりますので、放っておきたくないものでありますよね。
では、この痒みを弁証してみます。
痒みの場合、一番最初に考えるのが、痒みというものは「風邪(ふうじゃ)」という邪気がベースにあるということ。風邪とは、日本語では”かぜ”と読まれるので、いわゆるウイルスによる”かぜ”をイメージしてしまうと思いますが、ここでは発熱したり咳が出たりする”かぜ”ではなく、文字通り”(吹く)風によって起きる邪気”というものになります。
それでは、”風”とはなんでしょうか?
風は移動したり、時に騒がしく時に止む。そして動きが激しいものがあります。
そんな風の特徴を持ったものが、風邪になります。
この風邪の特徴は、あの嫌な痒みと重なるところがありますので、”痒みは風邪”という基本的な弁証が成り立っているのであります。
さらに風邪を五行で分類すると、これが木、肝、春と関係が深いことがわかります。
つまり、この春の時期は風邪が強くなりますので、それによって、関連する症状も出やすくなることになります。
このような季節的な巡りがそもそもあり、さらにここに花粉という条件が重なってきますので、痒みが増してくる、このように自然の動きと症状はリンクしていることが多くあります。
花粉を解毒するということ
これまでも『今週のひとこと養生訓』でお伝えしてまいりましたが、花粉症対策は三つに絞られます。
- 花粉を入れない
- 花粉を解毒し、排泄する
- 花粉を反応させない
以上の三つの対策をしておくと、花粉症はほぼほぼ防げることになります。
そこで、『今週のひとこと養生訓』は、二つ目の「花粉を解毒し、排泄する」の「解毒」についてのお話になります。
この解毒、東洋医学で考えても、西洋医学で見ても、主に肝臓が担っています。
そこで、肝臓の状態がとても大切で、肝臓に負担をかけないということが養生になります。
まず、肝臓に負担をかけるものを挙げますと…
- 甘いものの過食
- 脂っこいもの、衣のついたものの過食
- 脂肪分が多いもの(乳製品を含む)
- アルコール類
ということで、耳の痛い方も多くあるかと思いますが、これらのものは極力控えてほしいものです。
そして、次に肝臓の解毒を助ける食材
- キャベツ
- もやし
とんかつ屋さんに行きますと、キャベツが山盛りになっているところが多くあると思いますが、これは衣についた油を解毒するのにとても理にかなった組み合わせです。わたしも某とんかつ屋さんに行きますと、キャベツがお替り自由ですので、3杯はお替りすることにしております(笑)
夏に向けても大切なこと
春の時期に解毒するのは、冬の間に溜め込んだものを外に出していく準備でもあります。溜め込んだものをそのままにしておくと体がなまってしまいますので、暖かくなってくると同時に、代謝を高めていく季節でもあります。
この春の過ごし方は、それにつづく夏へもつながってくることです。
四季はすべてつながって循環しておりますので、この春を一つの区切りとして、解毒を意識して過ごしてみてはいかがでしょうか。
オススメの漢方薬・漢方レメディ
肝によい漢方薬
- 逍遙顆粒
- 加味逍遙顆粒
- シベリア霊芝
漢方薬・漢方レメディに関しても、何かありましたら、お気軽にご相談くださいませ。
これまでの『ひとこと養生訓』はこちらから
2021.3の緊急事態宣言延長を受けて
鍼灸院は医療機関ですので、よっぽどの要請がない限り鍼療を続けていきます。
これまで通り、またそれ以上に消毒などの感染症対策に気を配ってまいります。
ご予約時間ちょうどのご来院など、患者様にもご協力を賜るところもありますが、皆様ご自身のためでもありますので、そのあたりはご賢察のほどよろしくお願いいたします。
具体的な当院の感染症対策
- 院内の換気を十分に行う
- 院内の消毒を十分に行う
- 施術時の手指消毒をいつもより濃い消毒液で行う
- 3密にならないように配慮する
- 感染症に対する情報を常に収拾し、提供する
- スタッフはマスクを着用する
- 国の接触アプリを活用する
※ 院内はとても狭いため、3密にならないようにご予約時間ちょうどにいらしていただいております。皆様のご協力を賜りたいと思います。
ご予約に関して
ただいまみなさまには、ご予約の日時をなるべく2週間以内くらいのものにしていただいております。
といいますのは、政府や自治体、そしてお勤めの会社などから移動の制限をされる可能性もあり、また、ご予約日直前で発熱などがあった場合は受鍼をお断りせざるを得ないこともありますので、あまり先のご予約は予定が立ちにくいからです。
ご配慮いただきまして、ご予約をいただけたらと思います。
また、このような状況になりまして、みなさまそれぞれの生活環境なのかで時間を割いてご予約を取っている方がほとんどです。
安易なキャンセルや時間変更は、他の方のご予約の妨害行為となりますので、度重なる場合は今後の鍼療をお断りしますので、合わせてご賢察ください。
感染予防のために、みなさまにはご協力をいただきまして、誠にありがとうございます。