【今週のひとこと養生訓】『小豆で無病息災!!』

【今週のひとこと養生訓】
小豆で無病息災!!
小豆のチカラ
年が改まり、寒さがいよいよ本格化する一月。
お正月の賑わいがひと段落し、心身ともに「日常へ戻る準備」を始めるこの時期は、実は一年の健康運を左右するとても大切な節目でもあります。
古来より小豆にはとても不思議な力があると考えられていました。そのため、鏡開きにぜんざいを食べたり、小正月に小豆粥を食べたりと、季節の節目には小豆がよく使われます。
小豆の色は独特な朱色で、“小豆色”と、そのまま小豆の名称が使われるくらい他にはない色であります。
古来よりこの朱色から、そして、豆のもつ生命力の強さも併せて、小豆には霊力があると思われていたようで、そこから魔除け、厄除けとして、とくに体調を崩しやすい季節の変わり目には様々な場面で使われてきたわけです。
小豆の「朱(あか)」の意味・・
- 「生命」
- 「再生」
- 「魔を祓う力」
以上のように見ていくと、小豆は、「体の中から整え、災いを遠ざける」という、先人たちの知恵の結晶ということがわかるかと思います。
まめに暮らす
また、日本は言霊のさきわう国と言われるように、言葉にも霊力があると考えられていたわけですが、「まめまめしい」「まめにくらす」など、“まめ”という名称にも、古代の人々は、なにか特別な意味を込めていたのかもしれません。
薬膳・中医学の視点から
薬膳・中医学の視点で見てみると、小豆には以下のような作用があると考えられます。
- 利水・袪湿: 水分代謝を整える
- 虚熱: 余分な熱や湿を外へ出す
- 以上の作用から、むくみ・重だるさを改善する
冬は寒さで体が冷え切って、さらにぎゅうっと縮こまります。
このような状況が続きますと、血流、気の流れなど、いわゆる「巡り」そのものが萎縮して滞ってしまいます。
そして、年末年始のごちそうで胃腸は疲れます。こうなると、水分や老廃物が体に溜まりやすくなってきますが、これもこの時期の特徴です。
そんなときに、小豆の“さばく力・流す力”が私たちの体を助けてくれるのです。
栄養学的な観点から
次に、現代栄養学の観点から見てみましょう。
まず初めに、小豆も豆ですから、植物性のタンパク質が豊富に含まれています。タンパク質の含有量からいくと、大豆に匹敵する量が含まれています。
さらにビタミンで見てみますと、小豆にはビタミンB1が多く、次にB2も多く含まれています。さらに、脳神経を助けるナイアシンや、若返りビタミンとも言われるビタミンEも含まれています。
これだけでも十分健康な食材ですが、利尿作用のあるカリウムや、腸を刺激し、コレステロールの減少に期待されるサポニンも含まれています。
- 植物性タンパク質: 豊富で体づくりを支える
- ビタミンB1・B2: 疲労回復や代謝をサポートする
- ナイアシン: 脳神経や皮膚の健康を助ける
- ビタミンE: 血流を促し、冷えの改善にもなります
- カリウム: 余分な水分を排出するのでむくみ対策にも
- サポニン: 腸内環境を整え、コレステロール低下にも期待
小さな巨人
以上のことを考えますと、小豆はまさに“小さな巨人”と言えますね。
小豆は「縁起」と「実力」を兼ね備えた、理想的な養生豆です。
古代の人は、現代栄養学的なことは全く知らなかったはずですが、その造形や色、そして食べてきた長い経験から、小豆には並々ならない力があると直感していたのでしょう。
寒さが続き、季節の変わり目も加わるこの時期に、古来の人々に想いを馳せながら、小豆ぜんざいや小豆粥を召し上げってみてはいかがでしょうか。
小豆粥を食べてみよう
とくにおすすめなのが 小豆粥。
小豆粥のメリットは以下のようになります。
- 消化にやさしい
- 胃腸を休ませながら栄養がとれる
- 体を芯から温める
お正月明けの疲れた体には、甘いぜんざいよりも、塩味の小豆粥がしみわたります。ちなみに塩味は「腎」に配当され、季節は「冬」です。冬本番のこの時期には適していることがこれからも分かるかと思います。
「食べすぎたから控える」のではなく、
「整えるために食べる」──それが養生の考え方です。
新年は、目標や抱負を立てる時期でもあります。
けれど同時に、
今年も無理なく、健やかに生きていけるか
と、体に問いかける時期でもあります。
そんなときこそ・・・
派手ではないけれど、静かに支えてくれる小豆の存在は、どこか 養生そのものの姿 にも重なります。
ひとこと養生訓
「縁起は、体を整えるところから始まる」
今年一年の無病息災を願いながら、ぜひ一杯の小豆料理を、ゆっくり味わってみてください。
体が整えば・・・
心も体も、自然と、前を向いてくれます。
そしてそこから新年が始まります。
【おすすめの漢方薬】
この季節にオススメの漢方薬・漢方レメディ
小寒に入り、寒さが増してくる今日この頃です。
寒さに負けないように、寒さを防御する漢方薬。
そして、ちょっとした風邪のひき始めから使えるような、桂枝湯のような基本的な漢方薬や、板藍茶などをお勧めいたします。
【著書のご紹介】
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身体と心のために
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源保堂鍼灸院・院長
瀬戸郁保 Ikuyasu Seto
鍼灸師・登録販売者・国際中医師
東洋遊人会・会長/日本中医会・会長/東洋脉診の会・会長
東洋医学・中医学にはよりよく生活するための多くの智慧があります。東洋医学・中医学をもっと多くの方に身近に感じてもらいたい、明るく楽しい毎日を送ってほしいと願っております。







