【今週のひとこと養生訓】“腎陽”を 寒さから守りましょう!!2020年11月霜月・第4週

今週のひとこと養生訓(C)表参道・青山・原宿・渋谷エリアにある源保堂鍼灸院Tokyo Japan Acupuncture Clinic

【今週のひとこと養生訓】
「“腎陽”を 寒さから守りましょう!!」

 この記事のポイント
体の温もりの元も、腎にあります。東洋医学では、腎の陽気ということで、「腎陽(じんよう)」といいます

体を温める力

 冬になって気になる症状の一つが「冷え性」です。特に女性に多い症状で、冬だけではなく、一年を通して冷え性で困っているというご相談もあります。

 “体が冷える”ということは、つまりは言い換えると、“体を温める熱源が少ない”ということになります。

 この熱源のことを、東洋医学では「腎陽(じんよう)」といいます。

 今月は「腎強化月間」と称して、東洋医学で考える「腎」の重要性を伝えてきていますが、腎は一つの臓であるにもかかわらず、「腎精」「腎陰」そして「腎陽」といったように、そこに含まれている働きは多様であります。例えば、腎陽は温める作用があるとお伝えしましたが、腎陰は冷ます作用になります。こういうと、同じ臓なのにどうして反対のはたらきをもつものが存在するのだと思うかもしれませんが、これはまた陰陽という東洋医学的な発想から発見した法則で、事実そのようなイメージを基にして体を観ると、なるほどそうなんだなと分るものであります。

 腎陽は、温める力。

 体の温もりは生きている証拠でもあります。
 生きているということは熱を産みだしている、ということです。
 例えば体の胃のはたらきも、冷たい状態だと胃酸ははたらきませんし、免疫力も、体温が落ちると下がっていきます。体が温もりによって活かされているという現象は、あらゆるところで感じることができると思います。

腎陽は大切な火種・着火剤

 “腎陽は温かいもの”で、自分から熱を産みだそうとしている熱源です。
 キャンプファイヤーで喩えれば、最初に火をつける火種、着火剤になります。

 小さな火種でも、ある程度大きな薪に火が着いていけば、着火剤としての役目は果たし終え、後は勝手にくべた薪が強い炎となって燃え上がります。逆に言えば、いきなり大きな木に火をつけることはできないわけですから、最初の火種が肝腎になります。

 こんなこともあります。
 くべた薪が少なかったり、なかなか火が着かない湿ったものだとしたら、火種はよりいっそう頑張らないといけません。それでも火が着けばまだ良いのですが、なかなか火が着かないで火種だけが頑張り続けますと、火種はあっという間に燃え尽きてしまいます。火種がなくなれば、キャンプファイヤーはできないわけです。

 以上のような喩えでも分りますように、火種である腎陽そのものが元気でないといけませんし、火を着ける木も通常な状態でないと、なかなか生命力の炎が上がってこないということになります。

腎陽は冷えが大敵

 腎陽は温もりの源です。
 しかも火種ですから、か弱い温もりです。
 つまり、冷えに弱いということになります。

 冬は寒いですので、当然冷えますよね。
 なので、腎陽にとってはとても悩ましい季節になります。

 体を冷さないことがとにかく大切になります。
 体の中でも、とくに下腹部が大切になります。
 太極拳や気功などで重視される、お臍の下の丹田というエリア。ここに腎陽がありますので、お腹は冷さないようにして欲しいなと思います。
 また、過度な疲労や強いストレスは腎陽を削っていく原因にもなります。明日できることは明日やる、強いストレスがかかっているときこそ休息を十分に、そんな心がけをして欲しいと思います。

ストレスフルな一年、補腎を強化する

 今年は、ほんとうにストレスが多かった一年ではないでしょうか。
 コロナへの緊張はもちろんのこと、7月の長雨、8月の酷暑、9月は残暑、10月は湿気、11月は乾燥と、一ヶ月ごとに目まぐるしく、そして極端に変った一年でした。腎陽も疲れていますので、寒い冬に入ったこの時期だからこそ、今から気をつけていきたいところですね。

これまでの『ひとこと養生訓』はこちらから

今週のおすすめ漢方

 腎は腎でも、腎陽はとても大切なもので、代替するものを探すのは難しいところがあります。そのため、貴重な生薬を使うこともあります。

 たとえば「鹿茸(ろくじょう)」。これは、鹿の袋角と呼ばれるもので、とても貴重な動物生薬です。
 お茶として一般家庭でも少し馴染みが出てきたものに、「杜仲(とちゅう)」というのがありますが、これも補陽になります。

 また、腎陽はストレスが過度になったり、魂をつめると消耗していくものなので、その消耗を抑えるために、前もって気を益しておくことも大切。そこで、「シベリア人参」もオススメになります。

参馬補腎丸

参馬補腎丸の特徴

「イスクラ参馬補腎丸」は、13種類の動物性・植物性生薬を配合し丸剤としたもので、虚弱体質、肉体疲労、病中病後、胃腸虚弱、食欲不振、血色不良、冷え症の場合の滋養強壮を目的としております。

参馬補腎丸の効能・効果

次の場合の滋養強壮:虚弱体質、肉体疲労、病中病後、胃腸虚弱、食欲不振、血色不良、冷え症

※ イスクラの製品は、ふだんは対面での漢方相談をしての販売が原則なのですが、外出がはばかれる時ですので、現在は配送も可能となっております。ただし、患者様ファーストから、やはり体や心の状況を問診いたしますので、まずはラインやメールなどでご相談下さい。
どうぞよろしくお願いいたします。

新型コロナウイルスCOVID-19対策として

源保堂鍼灸院では、感染予防のために努めております。

具体的な当院の感染症対策
  • 院内の換気を十分に行う
  • 院内の消毒を十分に行う
  • 施術時の手指消毒をいつもより濃い消毒液で行う
  • 3密にならないように配慮する
  • 感染症に対する情報を常に収拾し、提供する
  • スタッフはマスクを着用する
  • 国の接触アプリを活用する

※ 院内はとても狭いため、3密にならないようにご予約時間ちょうどにいらしていただいております。皆様のご協力を賜りたいと思います。

ご予約に関して

ご予約の日時に関しては、なるべく2週間以内くらいのものにしてください。
といいますのは、感染の状況によっては、政府等の政策で移動が制限されたりする可能性もあり、また、ご予約日直前で発熱などがあった場合は受鍼をお断りせざるを得ないこともありますので、あまり先のご予約は予定が立ちにくいと思います。
ご配慮いただきまして、ご予約をいただけたらと思います。

また、このような状況になりまして、みなさまそれぞれの生活環境なのかで時間を割いてご予約を取っている方がほとんどです。
安易なキャンセルや時間変更は、他の方のご予約の妨害行為となりますので、度重なる場合は今後の鍼療をお断りしますので、合わせてご賢察ください。

(C)肩こり・腰痛・寝違い・頭痛・生理痛など源保堂鍼灸院Tokyo Japan Acupuncture Clinic

表参道・青山・源保堂鍼灸院
Tel. 03-3401-8125
https://genpoudou.com/

ご予約はこちらから

瀬戸郁保 Ikuyasu Seto

源保堂鍼灸院の院長をしています。

“人生を楽しく過ごすこと” 、これが東洋医学の根幹にあります。
つらい症状で人生までもが暗くならないよう、豊かな人生のためのご相談にのれたらと願っています。

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