【今週のひとこと養生訓】「瘀血は早めに解消しましょう!!」
【今週のひとこと養生訓】
「瘀血は早めに解消しましょう‼」2021年1月睦月・第5週

この記事のポイント
先週は瘀血の方が多かったです。冬の寒さによって血流が落ちていることや、春の季節が近くなっているので、肝臓の代謝に負担がかかってきているからだと考えられます。瘀血は花粉症やウイルスが入り込みやすい原因の一つになりますので、瘀血解消の食材を摂っていきましょう。
瘀血とは?
「瘀血(おけつ)とは、汚れた血液のことを言います。
血液が汚れているとは、よく言われるドロドロ血のようなものを想像していただければよいと思います。
血液が汚れると、機能が落ちてしまいます。
その能力低下とは、体全身に酸素を運んだり、栄養を運ぶ能力であったり、その逆に、老廃物を回収していく作用も落ちるこを言います。
症状としては息切れがしやすいとか、皮膚がカサついてくる、またむくんだり、充血したり、顔色もクマができたりと、黒ずんだ色になっていく傾向にあります。
瘀血チェック!
以下のような症状がある場合は瘀血に注意です。
- 生理痛がひどい(5点)
- 月経血の色が赤黒く、レバーのような塊が混じることがある(5点)
- 肩こりがひどく、頭痛を伴うことが多い(3点)
- 舌の色が暗紫色、または暗紫色の斑点がある(5点)
- 舌の裏の静脈が紫色に浮き出ている(5点)
- 唇や歯茎の色が黒っぽい(5点)
- 顔色がくすんでいる(5点)
- 肌にツヤがなく、かさついている(3点)
- シミやソバカスが多い(3点)
- アザができやすい(2点)
- 便が黒っぽい(3点)
- 身体のどこかに針で刺したような鋭い痛みが走ることがある(5点)
- 内臓にポリープができたことがある(5点)
- 痔がある(5点)
- 子宮筋腫や子宮内膜症、卵巣腫瘍がある(5点)
これらをまとめて、点数を出してみてください。
女性の場合は月のものがある関係で、瘀血になりやすい傾向があります。そのため、上のチェックリストの中には女性のみの項目もありますことはご理解ください。
- 3~12点 → 瘀血度は軽度
- 13~20点 → 瘀血度は中度
- 21点以上 → 瘀血度は重度
13点以上は未病の域、重度の場合は何かしらの病的な症状が出る域に入ってきますので、気をつけてくださいね。
コロナウイルスの重症化のリスクにも
大学病院での漢方・東洋医学の活用
現在、新型コロナウイルスについてはかなり知見が得られてきており、通常の体力があって、基礎疾患がなければある程度は軽症で済むともいわれています(もちろん油断はできません。一般的傾向として)。
しかしその一方で、やはり「重症化」やその後の「後遺症」についての心配がぬぐえません。
そんな中で、例えば北里大学東洋医学診療研究所では、感染の予防や重篤化の抑制などのために、漢方外来をオンラインでやっているようです。さらに最近の報道では、新型コロナウイルスの後遺症に対しても相談を受け付けているとのことです。
これは、北里大学だからこういったことができるとか、北里大学にしかできないということではありません。
そもそも東洋医学・中医学が、感染症に対しても有効であるということの証左であります。これは、中国が新型コロナウイルスCOVID-19に対して行った政策を観れば如実に分ることです。
重症化・後遺症には瘀血解消が鍵
瘀血のイメージは、簡単に言うとドロドロとした感じです。
ドロドロとしていますと、当然流れが悪くなりますので、さまざまなものがせき止められたりします。
東洋医学から観ると、こういったドロドロした状態になったものが炎症を起こしたりすると考えることができます。
よって、新型コロナウイルスCOVID-19にかかっても、それが重症化するか、深い後遺症が残るかは、瘀血を解消するかどうかにかかっていると思います
オススメの漢方薬
瘀血には活血化瘀
瘀血解消のためには、「活血化瘀(かっけつかお)」という働きがある漢方薬がオススメになります。
活血化瘀とは、“血液を活性化して汚濁したものを変化させる”というもの。
この活血化瘀の代表的な漢方薬が『冠元顆粒』になります。
冠元顆粒は、「冠心II号方(かんしんにごうほう)」という近代に入って開発された漢方薬が基になったもので、現在もその薬理効果の研究が進んでおります。
その他、活血化瘀の作用があるものとしては、田七茶や、逍遥顆粒、また婦宝当帰膠などにもその効果があります。どれが合うかは体の状況を診ていく必要がありますので、ご相談くださればと思います。
また、風邪対策としては衛益顆粒もオススメになります。
衛益顆粒は身体の防衛力に関係してきますので、これからの花粉症の季節にも対応ができます。
この他に、心肺機能を強化する麦味参顆粒も効果的です。また、息苦しいのを解消してくれる香ロゼアなどもあります。
これらの漢方薬は組み合わせて飲むことも可能ですので、ご本人はもとより、ご家族の方でもご心配な方がおられましたらお気軽にご相談ください。
オススメ漢方薬のまとめ
活血化瘀には
- 冠元顆粒
- 田七茶
- 逍遥顆粒
- 婦宝当帰膠
心肺機能には
- 麦味参顆粒
- 香ロゼア
風邪予防には
- 衛益顆粒
瘀血解消によい食材
きゃべつ、もやし、青魚、たまねぎ、れんこんを召し上がってください。
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2021.1.7の緊急事態宣言を受けて
鍼灸院は医療機関ですので、よっぽどの要請がない限り鍼療を続けていきます。
これまで通り、またそれ以上に消毒などの感染症対策に気を配ってまいります。
ご予約時間ちょうどのご来院など、患者様にもご協力を賜るところもありますが、皆様ご自身のためでもありますので、そのあたりはご賢察のほどよろしくお願いいたします。
具体的な当院の感染症対策
- 院内の換気を十分に行う
- 院内の消毒を十分に行う
- 施術時の手指消毒をいつもより濃い消毒液で行う
- 3密にならないように配慮する
- 感染症に対する情報を常に収拾し、提供する
- スタッフはマスクを着用する
- 国の接触アプリを活用する
※ 院内はとても狭いため、3密にならないようにご予約時間ちょうどにいらしていただいております。皆様のご協力を賜りたいと思います。
ご予約に関して
ただいまみなさまには、ご予約の日時をなるべく2週間以内くらいのものにしていただいております。
といいますのは、政府や自治体、そしてお勤めの会社などから移動の制限をされる可能性もあり、また、ご予約日直前で発熱などがあった場合は受鍼をお断りせざるを得ないこともありますので、あまり先のご予約は予定が立ちにくいからです。
ご配慮いただきまして、ご予約をいただけたらと思います。
また、このような状況になりまして、みなさまそれぞれの生活環境なのかで時間を割いてご予約を取っている方がほとんどです。
安易なキャンセルや時間変更は、他の方のご予約の妨害行為となりますので、度重なる場合は今後の鍼療をお断りしますので、合わせてご賢察ください。