【今週のひとこと養生訓】急な暑さに負けない夏養生|東洋医学で考える「汗をかく力」と暑熱順化

この記事の要点
イントロ: 急な暑さに、体が追いつかない季節です
東洋医学では、夏は「陽気」が盛んになる季節であり、適度に汗をかくことで熱を外へ放散し、体の巡りを整えることが大切だと考えます。
急に真夏のような暑さが来ると、
- 体が重い
- だるい
- 頭がぼーっとする
- 疲れやすい
と感じる方が増えてきます。
鍼灸臨床でも、
この時期は「暑さに体が追いついていない」
という状態の方を多く見かけます。
東洋医学では、
夏は「陽気」が盛んになり、
汗をかきながら体温や巡りを調整する季節と考えます。
だからこそ、
冷やしすぎず、少しずつ夏仕様の体へ整えていく。
そこがこの時季の養生には大切になります。
なぜ急な暑さで体調を崩しやすいのか
近年は春から急に真夏日になることも増えました。
まだ体が暑さに慣れていない時期は、
- 自律神経
- 発汗機能
- 体温調整
がうまく働かず、不調が出やすくなります。
特に、急激に暑くなってきますと、気温への皮膚感覚が調整し切れていないし、かといってもう冷房を入れていいのだろうかと、感覚が躊躇したりもします。
「気温から言ったら冷房は必要なのに、でも、いきなり冷房で冷えてしまっても不調になる」「まだ夏と言えないのに冷房入れていいのだろうか?」「どっちに振ったらいいのだろう?」という難しい季節でもあります。
東洋医学で考える「夏」の特徴
東洋医学では、夏は「長(ちょう)」の季節とされ、陽気が盛んになる時期です。
体のエネルギーも外へ向かいやすく、活動量も増えていきます。
そのため夏は、
「巡らせること」がとにかく大事。
汗もその一つです。
夏に大切なのは「汗をかく力」
汗には、体の熱を外へ逃がす役割があります。
東洋医学でも、適度に汗をかくことは、熱を発散し、巡りを整える大切な働きと考えます。
特に暑さに慣れていない時期は、
「少しずつ汗をかける体」を作ることが重要です。
汗をかかないとどうなる?
冷房や冷たい飲食ばかりになると、汗をかきにくくなることがあります。
すると、
- 熱がこもる
- だるい
- 頭が重い
- 胃腸が弱る
といった夏バテ状態につながりやすくなります。
汗は単なる水分ではなく、体温調整の重要な働きでもあるのです。
冷やしすぎが夏バテを招くことも
暑いと、つい冷たいものを多くとってしまいます。
しかし東洋医学では、冷やしすぎは胃腸を弱らせ、気の巡りを悪くすると考えます。
特に、
- 冷たい飲み物
- 冷房の当たりすぎ
- 薄着
などには注意が必要です。
暑熱順化とは?少しずつ夏に慣れる
最近は「暑熱順化(しょねつじゅんか)」という言葉もよく聞かれるようになりました。
これは、体を少しずつ暑さに慣らしていくことです。
東洋医学的にも、
- 軽く汗をかく
- 朝や夕方に歩く
- 湯船につかる
などは、夏への準備としてとても良い養生になります。
暑熱順化とは?少しずつ夏に慣れる
夏前は、
- 汗をかく
- 冷やしすぎない
- 胃腸を守る
- 睡眠を整える
ことが重要です。
特別なことではなく、
「夏仕様の体へ切り替える」
意識が大切なのです。
まとめ|夏は「巡らせる」季節
進む季節は止められません。
だからこそ、私たちの体も季節に合わせて整えていく必要があります。
東洋医学では、夏は「巡らせる」季節。
適度に汗をかきながら、無理なく暑さに慣れていくことが、夏を元気に過ごす養生につながります。
For English Readers
In East Asian medicine, summer is considered a season of active circulation and outward energy.
Sweating appropriately helps release excess heat and supports the body’s natural adaptation to seasonal change.
Gradually adjusting to heat is essential for preventing fatigue and maintaining balance during summer.
FAQ よくある質問と答え
東洋医学では夏をどう考えますか?
なぜ汗をかくことが大切なのですか?
汗をかかないとどうなりますか?
冷房で冷えるのも良くないですか?
暑熱順化とは何ですか?
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GW中にやってきた立夏で、すでに季節は「夏」に入っています。
ここを境に、急激に真夏のような暑さがやってきたりもします。
ここ数年の酷暑を体験していると、すでに「またあの夏が来るのか・・・」と戦々恐々とする人も多いかと思います。
しかし、そこを恐れてしまっては、もはや季節に飲み込まれてしまいます。
本日ご紹介しましたように、汗をかいていくことが求められますが、漢方薬を飲んで予防をすることも一つの手立てとなります。
どういったところをターゲットにして漢方薬を組み立てるかは、自己判断ではできません。そこは、当院や、漢方に長けた漢方専門薬局などにご相談ください。
ご予算なども含めてご相談に乗りますので、お気軽にお尋ねください。
漢方薬は、個々の体質に合わせた処方が大事になります。
当院をはじめ、漢方薬に詳しい漢方薬重視の薬局・薬店・ドラッグストアでのご相談をお勧めいたします。また、漢方薬は、変化する体質や時期によって変えていくこともありますので、定期的な受診をお勧めいたします。
源保堂鍼灸院では、ツボを使った自宅でのお灸をお奨めしております。しかし、「○○の症状は○○ツボ」とか、自宅でのお灸が治療になると誤解をする人も多いので、最近はあまり積極的にはお奨めしておりません。
また、ツボそのものは古代中国が発見した人類にとっての遺産ですが、どのツボを選ぶかは鍼灸師の腕の見せ所となります。その鍼灸師のこれまでの苦心を無視し、安易にツボを教えてくれという人も増えております。そう言った方は、chatGPTなどのAIに聞いてみてください。
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源保堂鍼灸院・院長
瀬戸郁保 Ikuyasu Seto
鍼灸師・登録販売者・国際中医師
東洋遊人会・会長/日本中医会・会長/東洋脉診の会・会長
東洋医学・中医学にはよりよく生活するための多くの智慧があります。東洋医学・中医学をもっと多くの方に身近に感じてもらいたい、明るく楽しい毎日を送ってほしいと願っております。






