【今週のひとこと養生訓】春のアレルギー対策|東洋医学でみる「肝・胆」と“青(緑)の食養生”

【今週のひとこと養生訓】
立春、衛気で護ろう!!
冷え・風邪・花粉・黄砂の季節の「体のバリア」を育てる
アレルギーが気になる春。「肝・胆」をいたわすと、体がラクになる話
春になると、空気がやわらかくなって、光が少し明るくなって、気持ちも前を向きやすくなります。
が、しかし・・・
その一方で、花粉、ほこり、黄砂、寒暖差などなど。
目や鼻、肌がそわそわムズムズ。
「春が好きなのに春がつらい」という方が増える季節でもあります。
西洋医学では、花粉症やアレルギーは免疫反応や粘膜の炎症として整理されます。もちろんそれはとても大切な見方です。
一方、東洋医学(中医学)には、季節ごとに体の“主役”が変わる、という考え方がありまして、それによりますと、春の主役は、肝(かん)と胆(たん)ということになります。
この「肝・胆」の働きがスムーズですと、春の良い気を受けて体はのびやかになっていきます。しかし逆にこの二つの臓器が疲れてくると、体が過敏になったり、反応が強く出やすくなりします。
本日は、春にアレルギーが気になる方に向けて、東洋医学の視点から「肝・胆のケア」をやさしくまとめます。
キーワードは、“青(緑)”と“巡り”です。
春の体は「のびる・巡る」がテーマ
東洋医学で春は「木」の季節。
芽が出て、風が吹き、気が上へ外へと動いていく。まさに春の勢いです。
この“伸びて巡る力”を担当するのが肝。
胆はその相棒として、決断やリズム、消化の流れにも関わると考えます。
- 気分がせわしない
- イライラしやすい
- 寝つきが浅い/夢が多い
- 首・肩がこる
- 目が疲れる
- 胃が張る、げっぷが増える
- 便通が乱れる(出にくい/ゆるい)
こういう「巡りの乱れ」のサインが出やすいのも春の特徴です。
そしてこの“巡りの乱れ”があると、体は刺激に敏感になりやすい——これが春のアレルギー体質と重なって見えてきます。
「アレルギー=肝胆?」は、どういう意味?
ここでいう「アレルギー=肝・胆」という言い方は、“肝臓・胆のうが悪い”と断定する話ではありません。また、肝胆だけに限るわけではありませんので、そこは注意して読み進めてください。
春の体では、肝・胆のリズムが乱れると、
- 体の“発散”がうまくいかない
- 熱がこもる/上にのぼる
- 粘膜や皮膚が乾きやすい、荒れやすい
- 反応が強く出やすい
という傾向になりまして、その結果として「花粉などの刺激にも反応しやすい状態」を作ってしまうことになります。
だから春は、“反応を抑え込む”だけではなく、体の巡りを整えて、余計な過敏さを抜く”という方向が、体感としてハマる人が多い季節です。
春の色は「青(緑)」:食べ物で肝・胆を助ける
東洋医学では、春の色は青(緑)。
そして“青(緑)”は肝に通じる、とされます。
難しい理屈はさておき、春におすすめなのはとてもシンプルにいきましょう。
① 緑の葉野菜を増やす
- 小松菜、ほうれん草、春菊、菜の花
- せり、三つ葉、クレソン
- ブロッコリー、豆苗、青梗菜 など
「緑を足す」と、春の体は不思議と落ち着くことがあります。特に、目の疲れや首肩のこり、胃の張りがある人には相性が良いことが多いです。
② “軽い苦み”を味方にする
春野菜の苦み(菜の花、ふきのとう等)は、春の停滞感をほどく方向に働きやすい、と考えられています。
ただし、冷えやすい人・胃腸が弱い人は食べすぎ注意。温かい汁物や蒸し野菜で“冷やしすぎない”のがコツです。
③ 香りのあるものを少し足す
肝の巡りを助けるには「香り」が便利です。
- しそ、みょうが、ねぎ、生姜
- 柑橘(ゆず、レモン、すだち)
- ハーブ(ミントは少量から)
香りは「詰まり」をほどきやすいので、春のモヤモヤや鼻の不快感にも相性が良い人がいます。
今日からできる「春の肝・胆ケア」5つ
1)朝いちばんに“温かいもの”
冷たい飲み物から始めると、春の体は巡りが鈍りやすいことがあります。
白湯、温かいお茶、味噌汁。まずは体を内側から起こす。
2)目を休ませる(春は“目”が疲れる季節)
肝は「目」と関係が深い、とされます。スマホ・PCで目を酷使すると、春の上の症状(目・鼻・頭)が出やすい人も。
夜は照明を少し落として、目を休める時間を意識的に。
3)首と脇をゆるめる(巡りの要所)
肝・胆の経絡は体の側面を通るイメージ。首すじ、鎖骨周り、脇、肋骨のあたりが固い人は多いです。お風呂で温めて、軽く伸ばすだけでも春は変わります。
4)「詰め込みすぎない」
春は予定も気持ちも前のめりになりやすい。
でも肝は“伸びやかさ”が命。
睡眠と余白が足りないと、過敏さが出やすい人は多いです。
まとめ:春は「青(緑)」と「巡り」
春は、体が外に向かって動き出す季節。その中心にいるのが肝・胆。だからこそ、春のアレルギー対策は、以下のようなことをしてみましょう。
- 反応を抑える
- 体の巡りを整える
- 緑の食材でやさしく支える
- 目・首・脇をゆるめる
- 温かさと睡眠を確保する
このセットが、体感として効いてくる人が多いです。今週はぜひ、冷蔵庫にキャベツや小松菜などの緑の葉物を用意しましょう。
そして夜は、スマホを少し早めに置いて、首をゆるめて眠ってみてください。
これから本格的な春が来る前に、今からできる春の養生を一つでもやってみてください。そうしたら、きっと苦手な春も過ごしやすくなるかもしれません。
【おすすめの漢方薬】
この季節にオススメの漢方薬・漢方レメディ
肝・胆の調子を回復するものや、目の疲れ、睡眠の質を向上するものなど、春に出やすい症状を改善する漢方がおすすめになります。
また、アレルギー体質を改善していくものもございますので、鍼灸の施術の他に、漢方薬を加えてみるとより効果的になります。
※ 漢方は体質・状態で合うものが変わります。そのため、ここでは具体的な漢方薬の名前を出すことは差し控えさせていただきます。自己判断が不安な方は当院か、お近くの漢方薬店でご相談ください。
源保堂鍼灸院では花粉症対策にはお灸もお勧めしておりますが、これも、使うツボは人それぞれ違いますので、お灸を試されたい方は、鍼灸の施術の時にご相談ください。ただし、自宅でやるお灸はあくまで補助であって、完全に鍼灸の施術の代わりになるものではなく、効果も限定されまます事はご理解ください。
※ できましたら、お灸の指導代として、当院でお灸を購入していただけたらと思います。通常よりもお安くお分けしております。
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身体と心のために
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源保堂鍼灸院・院長
瀬戸郁保 Ikuyasu Seto
鍼灸師・登録販売者・国際中医師
東洋遊人会・会長/日本中医会・会長/東洋脉診の会・会長
東洋医学・中医学にはよりよく生活するための多くの智慧があります。東洋医学・中医学をもっと多くの方に身近に感じてもらいたい、明るく楽しい毎日を送ってほしいと願っております。








