簡体字
なかなか手強い
先日(2/2)のブログでも書いたが、現在研究発表のため、中国史を調べたりと、仕事の合間に忙しく準備をしている。
『中国医家スーパー列伝』と題名をつけてみたのだが、大きな本屋さんの中国史コーナーに行っても、こういったものを専門に扱った本はほとんどない。東洋医学を紹介した本の中にわずかに散見される程度である。
そこで先日中国・台湾の本を取り扱う本屋さんに行き、資料探しをしてきた。そこの本屋さんは古い雑居ビルの一室にあるのだが、中は床から上までぎっしりと本が積み上げられており、一種独特な空間を醸し出している。ここには中国・台湾で発行された古医書があるので、月一くらいのペースで通っては掘り出し物を探しに行く。
いつもは自分で本棚を眺め、積まれた本を慎重に横にしたりしながら、まるで貴重な絶滅種を発見するかのごとく静かに本を探す。
しかし今回は発表の資料探しと目的がはっきりと決まっていた。そこで本屋のおじさんに、
「中国医家の人名事典見たいのを探しているんですが・・・。」とたずねた。
これだけ膨大な本が並ぶ中、おじさんは
「ああ、あるある」といって、隅のほうに行く。
そして「あったあった、これこれ・・・。うぃーー、一番下だなぁ。」とぼやく。ぼやきながらも上の本を少しずつ下に下ろして、本を取り出してくれた。
書名は『中医人物詞典』(上海辞書出版社)
迷った挙句に購入することにした。
迷ったというのは、この本が簡体字で書かれているからである。
簡体字というのは、中華人民共和国になってから制定された感じの略字体のことである。
普段漢文書かれた古医書を読んでいるのだが、これは我々が今日日本でも使っている漢字と変わらないので、馴染み深く親しむことが出来る。しかし、この簡体字に馴れていない。同じ中国の言葉であるのだが、なんだかすごく遠い国の文字を読んでいるような気持ちになってしまう。文章もストレートに頭に入ってこないのだ。
これは単に馴れの問題であるとも思うのだが、資料を読みながら馴れていくしかない。
その資料の横には『漢字簡化弁音手冊』という漢字と簡体字の早見表手帳が置いてある・・・。

源保堂鍼灸院・院長
瀬戸郁保 Ikuyasu Seto
鍼灸師・登録販売者・国際中医師
東洋医学・中医学にはよりよく生活するための多くの智慧があります。東洋医学・中医学をもっと多くの方に身近に感じてもらいたい、明るく楽しい毎日を送ってほしいと願っております。
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