【今週のひとこと養生訓】「小腸ケアで夏バテ予防!!」
【今週のひとこと養生訓】
「小腸ケアで夏バテ予防!!」2021年5月皐月・第4週
この記事のポイント
夏は心の季節。その心と表裏関係にあるのが小腸です。そこで、心とともに小腸もまた大切にしたい季節になります。消化吸収の要でもある小腸のはたらきをご紹介いたします。
夏は小腸の季節でもあります
前回の『今週のひとこと養生訓』では、“夏は心の季節”というお話をしました。
東洋医学では、五臓と六腑(正確には六臓と六腑)という概念で大きく内臓を分類するのですが、中身がつまった臓器(解剖学では実質臓器といいます)のことを五臓と呼び、もう一方の飲食物が通る臓器(解剖学では中空臓器といいます)を六腑(胆・三焦・心包などは例外なのですが)といいます。
この五臓と六腑は、表裏関係というのがあります。
この関係で見ていくと、心(裏)の表にあるのが小腸になります。
ということで、夏は心の季節であり、またその表の小腸も深く関係する季節になります。
小腸のはたらき
小腸は消化の最終段階です。
ほとんどすべての栄養素がこの小腸で吸収されることになります。
小腸の表面には絨毯の毛のような突起が無数に並んでいます(これを絨毛といいます)。
絨毛には、効率よく栄養を吸収するために、さらに小さな微絨毛がたくさん並んでいます。
これらの表面積を計算すると、なんとテニスコート一面くらいになります。
私たちのお腹の中に、こんな世界が広がっているなんて、人体というのは本当によくできているなと思いますよね。
消化の最終段階
小腸の表面にある栄養を吸収する細胞は、栄養素の吸収をしているだけではなく、それと同時にさまざまな消化酵素を産出しています。
消化酵素の代表的なところを挙げてみると、炭水化物に対してはデキストリナーゼ、マルターゼ、スクラーゼ、ラクターゼ、タンパク質にはペプチターゼ、アミノペプチダーゼ、ジペプチダーゼなどなど、たくさんのものがあります。
その他にも、小腸の表面では粘液やリゾチームを分泌したりと、小腸は私たちの体に必要な栄養を取得するために、本当に多くの仕事をしてくれています。
小腸の養生
小腸の養生で一番最初に考えるべきことは、消化酵素が働く温度です。
消化酵素が一番働きやすい温度、それは、“体温”ということになります。
つまり、冷たいものが多かったりしますと、小腸の温度も低くなりますので、消化酵素も十分に働いてくれません。
東洋医学では、古来より“胃腸を冷やしてはいけませんよ”と口を酸っぱく繰り返し話されてきましたが、現代医学で解明されつつある消化酵素のはたらきがこのことを証明しているのではないでしょうか。
ということで、以下のように小腸の養生をまとめておきますので、これからやってくる梅雨や猛暑のためにも、実践していただけたらと思います。
- お腹を冷やさない
- 冷たいものを食べすぎない
- 熱いものも食べすぎには注意
- よく噛んで食べる
- 発酵食品、新鮮なものを摂るようにする
- バランスの良い食事を心がける
- しっかりと睡眠をとる
- 飲酒やタバコは控えめに
おすすめの漢方薬・漢方レメディ
- 晶三仙
- 健胃散顆粒
- 健脾散顆粒
- 補中丸
- 木鶏丹
漢方薬・漢方レメディに関しても、何かご希望などがありましたら、お気軽にご相談くださいませ。
これまでの『ひとこと養生訓』はこちらから
感染防止対策について
残念なことに、東京都を含む地域に緊急事態宣言が延長となりました。
一部に限られていますが、それでもやはり感染防止対策をしっかりとしていかないといけません。
緊急事態宣言が発令されますと、「鍼灸院はどうなるんですか?」というご質問を受けます。
鍼灸院は医療機関であります。
そして、医療は皆様の健康のためにあります。
鍼灸院は、病院ではカバーしきれない日常生活の不調の相談にのるところです。
むしろ、このような状況になったればこそ、鍼灸や東洋医学というものが求められていると思います。
ということで、鍼療・漢方相談は、これまで通り、通常の開院日時で行っております。
また、こらまでと同じように、消毒などの感染症対策に気を配ってまいりますので、安心してご来院ください。
ご予約時間ちょうどのご来院など、患者様にもご協力を賜るところもありますが、皆様ご自身のためでもありますので、そのあたりはご賢察のほどよろしくお願いいたします。
日本鍼灸師会の感染防止対策を実施
源保堂鍼灸院が所属している日本鍼灸師会では、感染防止対策のチェックリストを作成しております。これまでも、そのチェックリストを参考にしながら感染防止対策をしてまいりましたが、この度、しっかりと実施することになりました。
これからも、皆様が安心してご来院できるように努めてまいります。
具体的な当院の感染症対策
- 院内の換気を十分に行う
- 院内の消毒を十分に行う
- 施術時の手指消毒をいつもより濃い消毒液で行う
- 3密にならないように配慮する
- 感染症に対する情報を常に収拾し、提供する
- スタッフはマスクを着用する
- 国の接触アプリを活用する
※ 院内はとても狭いため、3密にならないようにご予約時間ちょうどにいらしていただいております。皆様のご協力を賜りたいと思います。
ご予約に関して
ただいまみなさまには、ご予約の日時を2週間以内くらいのものにしていただいております。
といいますのは、医療機関といえども、政府や自治体、そしてお勤めの会社などから移動の制限をされる可能性もあり、また、ご予約日直前で発熱などがあった場合は受鍼をお断りせざるを得ないこともありますので、あまり先のご予約は予定が立ちにくいからです。
ご配慮いただきまして、ご予約をいただけたらと思います。
また、このような状況になりまして、みなさまそれぞれの生活環境なのかで時間を割いてご予約を取っている方がほとんどです。
安易なキャンセルや時間変更は、他の方のご予約の妨害行為となりますので、度重なる場合は今後の鍼療をお断りしますので、合わせてご賢察ください。
回数券に関して
回数券は、緊急事態宣言がありましても、有効期限の延長などはしておりません。
有効期限が近くなっている方は、ぜひともこの機会にこそ、鍼灸の真価を実感しにいらしていただきたいと思います。
患者様の中には、会社から外に出ないように言われていたりと、先の見通しが立たない方も多いようです。また、今回の第4波は変異株がかなりはびこってきているため、予断を許しません。
そこで、先行きがどうなるか読めず、医療機関といえどもどこまで責任を負えるかわからなため、この先長期で鍼療をお約束することが困難となっております。
そのため、誠に申し訳ございませんが、回数券の有効期限を3か月にさせていただきます。
過去二回の緊急事態宣言を振り返って熟慮した結果でございます。
今回の緊急事態宣言が急に行われたため、皆さまへのご通達が急になってしまったことをお詫び申し上げますとともに、これまで回数券があるからいらしていた方にとっては大変申し訳なく感じておりますが、ご理解のほどよろしくお願いいたします。
尚、現在お持ちいただいている回数券に関しては、そこに記載されている有効期限で承りますので、その期限までにお越しいただけたらと思います。
感染予防のために、みなさまにはご協力をいただきまして、誠にありがとうございます。