〖今週のひとこと養生訓〗秋から冬へ!!|立冬の前に始めたい、暮らしの冬支度

この記事の要点
イントロ|もう冬? と思うくらいで、ちょうどいい
11月7日に立冬を迎えます。
暦の上では、ここから冬です。
とはいえ、昼間はまだそれほど寒くない日もあります。「冬と言われても、まだ早いでしょう」と思う人もいるかもしれません。
でも、冬支度というのは、本格的に寒くなってから始めると遅いのです。
これまでもそんな経験をしていませんか?
急に冷え込んだ朝に厚手の服が見つからない。布団を出したら湿っぽい。ストーブをつけようとしたら、しばらく使っていなくて少し心配。
毎年、似たようなことがあります。人生繰り返しですね。
養生も同じです。
寒さにやられてから何とかするより、その前に少し準備しておく。今週は、身体だけではなく、暮らしごと冬へ移していきましょう。
今週のひとこと養生訓

立冬は「冬になった日」ではなく、冬へ入っていく節目
二十四節気の立冬は、冬の始まりを告げる節目です。2026年は11月7日に立冬を迎えます。
けれども、自然は日付が変わった瞬間に冬になるわけではありません。
秋の空気の中に少しずつ冷たさが増え、朝晩の寒さがはっきりして、気がつけば冬になっている、季節の変化ってそんな感じ訪れますよね。だからこそ、二十四節気は、そういう変化の途中に名前をつけたものだと思います。
だから、「立冬になったから冬支度」ではありません。
立冬が見えてきたら冬支度を始める。
そのくらいが身体にも暮らしにも合っています。
まず、しまってある冬物を出してみる
厚手の上着、セーター、マフラー。冬の寝具、などなど・・・。
冬に使うものって、意外とたくさんありますよね。
毎年使っているものでも、半年以上しまってあれば、いざ必要な日にすぐ使えるとは限りません。今のうちに一度出して、風を通しておく。
布団も同じです。天気のよい日に干す、あるいは乾燥させておく。本当に寒い夜になってから押し入れをひっくり返すより、ずっと気持ちが楽です。
養生というと難しく構えてしまうかもしれません。そしてあまり気にしすぎると、身体に何をするかばかり考えてしまい、かえって窮屈にもなりますよね。
身体を守れる環境を先につくっておくこと、それもまた養生です。
暖房も「寒くなってから」ではなく、今のうちに
ストーブやヒーター、エアコンも、一度確認しておきましょう。
秋は過ごしやすく、エアコンを使用しない日もありますよね。また、ストーブやコタツなど、冬に出して使う暖房器具なら、ほこりがたまっていないか、正常に動くかを、前もって見ておくのもいいでしょう。
本格的な寒さが来てから故障に気づくと、なかなかつらいものです。
急に家電屋さんに駆け込むのも大変です。
そして大事なのは、暖房を使い始めると今度は部屋が乾きやすくなること。
暖かくすることだけに気を取られず、室内の湿度にも少し目を向けてください。加湿器を使うなら清潔に保つ。洗濯物の室内干しなど、生活に合った方法でも構いません。「暖める」と「乾かしすぎない」をセットで考える時期に入ります。
秋の乾燥は、そのまま冬へ続いていく
秋には何度も「燥」の話をしてきました。喉が乾く。鼻が気になる。肌がかさつく。立冬を迎えたからといって、その問題が終わるわけではありません。むしろ寒くなって暖房を使うようになると、外の乾燥に室内の乾燥まで加わります。
秋に始めた保湿を、冬になったからやめる理由はありません。
顔や手だけではなく、入浴後の身体の乾燥にも少し気を配る。喉が乾きやすい人なら、部屋の空気も見る。東洋医学でいう「秋の燥」から、現実の「冬の乾燥」へ。
季節はちゃんとつながっています。
冬は、少し「使い切らない
東洋医学では、冬は「蔵」の季節と考えます。
春夏のように外へどんどん広がるというより、内側へ収めていく季節です。
だからといって、何もせず家に閉じこもる話ではありません。
- 毎日を使い切らない
- 疲れているのに夜まで予定を入れない
- 寒い日に薄着で頑張らない
- 眠いなら少し早く寝る。
- いわゆる無理をしない
冬へ向かう身体には、そういう「残しておく」感覚も必要になってきます。夏と同じ勢いのまま冬へ突っ込まない。それだけでも違います。
寒くなる前に準備するほうが、身体は楽
寒さというのは、急に来るとずいぶん堪えます。でも考えてみれば、身体だけが悪いわけではありません。薄い布団のまま寝ていたり、上着を出していなかったり、部屋が冷え切ってから暖房を探したりすれば、それだけ身体に余計な仕事をさせています。
身体を丈夫にすることばかり考えず、身体が頑張らなくてもいい暮らしにしておく。これも立派な冬の養生です。
秋土用で整えて、立冬で冬へ
前回の「秋土用に入る!!」では、秋土用を秋から冬へ身体を渡していく調整期間として書きました。
秋土用は11月6日まで。その翌日が立冬です。
つまり今回の記事は、その続きになります。秋土用で食事や胃腸、冷えを少し見直して、立冬になったら生活そのものを冬仕様へ移していく。暦に振り回される必要はありません。でも、こうやって節目を使うと、「そろそろ変えよう」というきっかけになります。
まとめ|冬は、来てから迎えるのではなく、迎えにいく
立冬になったからといって、その日から急に凍えるような冬になるわけではありません。
でも、だからこそ今がいいんです。
- 厚手の服を出す
- 布団を整える
- 暖房を確認する
- 保湿を始める
以上のような、基本的なことをしてみませんか?
どれも小さなことです。
けれど、本当に寒くなった日に「ああ、やっておいてよかった」と思えるものばかり。
養生は、不調を治すためだけにあるのではありません。
困る前に少し先回りしておくことも養生です。それが、暦とともに生きるということになります。
冬はもうすぐそこです。慌てずに迎えられるよう、暮らしのほうから少しずつ冬へ進めていきましょう。
11月7日は立冬。寒くなってから慌てるのではなく、服、寝具、暖房、保湿を今のうちに。身体を強くするだけでなく、身体が頑張りすぎなくていい暮らしを先に整えておきましょう。
関連記事
FAQ よくある質問とその答え
立冬になったら、本当に冬なのですか?
冬支度は、いつ頃から始めるのがよいですか?
暖房を使うときは、加湿したほうがよいですか?
東洋医学では、冬はどんな季節ですか?
冷えに合う漢方薬はありますか?
乾燥肌は保湿だけで様子を見てもよいですか?
For English Readers
From Autumn to Winter: Preparing Before the Cold Arrives
November 7 marks Rittō, the traditional beginning of winter in the Japanese calendar.
Of course, winter does not suddenly arrive overnight.
Some afternoons may still feel mild, while mornings and evenings become noticeably colder. That is exactly why this is a useful time to prepare.
Take out your heavier clothes before you desperately need them. Air out winter bedding. Check heaters and heating systems that have not been used for months. As indoor heating begins, also pay attention to dryness.
Seasonal self-care is not only about making the body stronger.
Sometimes it means making life easier for the body.
Traditional East Asian medicine describes winter as a season of storage. The idea is not to stop moving or hide indoors, but to avoid spending all of your energy. Rest a little earlier when you are tired. Protect yourself from unnecessary cold. Allow some energy to remain rather than using everything up.
Dryness also does not disappear simply because autumn has ended. Once heating begins, dry indoor air can affect the throat, nose and skin even more. Moisturizing and paying attention to indoor humidity therefore remain useful as winter approaches.
Kampo medicine also does not use one formula simply because it is winter. Sensitivity to cold, dryness, digestion, sleep, fatigue and overall constitution all matter. If the same seasonal problems return every winter, professional consultation may be useful.
Do not wait for winter to catch you unprepared. Let your daily life move toward winter before the cold becomes serious.
【おすすめの漢方薬】
この季節におすすめの漢方薬・漢方レメディ
冬へ向かう頃になると、「冷える」「喉や肌が乾く」「疲れやすい」「胃腸が弱る」など、いろいろな相談が増えてきます。漢方では、こうした症状をひとまとめにして「冬だからこの漢方薬」と決めることはありません。寒さそのものに弱いのか、手足だけが冷えるのか、胃腸まで冷えているのか。乾燥が強いのか、疲れが抜けないのか。食欲、睡眠、便通なども含めて、その人の身体を見ます。同じ「冷え」でも、中身は同じではありません。ここでは具体的な漢方薬名は挙げません。冬になると毎年同じ不調を繰り返す、冷えや乾燥が強くなる、生活を整えてもなかなか調子が戻らないという方は、自己判断で漢方薬を選び続けず、専門家へ相談してください。
漢方薬については薬戸金堂でご相談いただけます。体質や季節、今の身体の状態を確認しながら考えていきます。
※ インスタグラムやX、noteなどを見ていますと、「〇〇のときは〇〇湯」などと一覧で明示しているものがございますが、これらはあくまで参考程度にしておくとよいでしょう。自己判断はかえって治療の時期を逸してしまうことがありますので、しかるべきところでご相談してみてください。
漢方薬は、個々の体質に合わせた処方が大事になります。
当院をはじめ、漢方薬に詳しい漢方薬重視の薬局・薬店・ドラッグストアでのご相談をお勧めいたします。また、漢方薬は、変化する体質や時期によって変えていくこともありますので、定期的な受診をお勧めいたします。
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