【今週のひとこと養生訓】物忘れになってませんか?2020年12月師走・第1週
【今週のひとこと養生訓】
「物忘れになってませんか?」
この記事のポイント
物忘れって嫌ですよね・・・。あの歌手の名前が、あのドラマの名前が・・・。一時的なものであれば健忘症、脳疲労の範囲です。東洋医学では、腎の疲れからきていると考えていきます。
脳と関係する腎
東洋医学では、脳のことを「元神(げんしん)」とも言います。
ここでの「神」は、宗教的な神様ではなく、精神活動や思考力といったものを指します。「元神」とは、“神の元”。つまり「元神」とは、脳が精神活動・思考力・思惟の中枢であることを喩えた言葉であり、そのことを古来より認識していたことが分ります。今でこそ脳が中枢神経として生命の維持にとってとても重要であることが知られていますが、はるか昔にこのことを理解していたというのは、東洋医学の奥深さを知るものであります。
昔の医家たちはこのように体の構造を理解していたので、精神や思考力といったものの不調は、その元である「元神=脳」と関係していると考えることは容易でありました。
しかし、東洋医学が面白いのは、そこで終わらないところにあります。
その面白さは、「では、元神である脳とつながっている五臓はどこなんだろう?」と発想したところにあります。
結論から申しますと、脳と関係するのは、「腎」なのです。
この1ヶ月の間、『ひとこと養生訓』では腎を取り上げて、その働きなどをお伝えしてきました。読者の方々には、腎が体の様々な部位に関係があるということをご理解いただけたと思います。
そこでもう一つそれに加えて、今回は、“腎は「智力」と関係する”というのも覚えておいて欲しいと思います。
健忘症について
「あの歌うたってたの誰だっけかなぁ~」
「あの俳優の名前が思い出せない!」
こんなことはよくあることではありますが、さすがに度々重なると嫌なものであります。自分が年を取ったことを実感して嫌であるばかりか、怖くなることもあるかもしれません。
しかし、多くの場合は「健忘症」といって、脳にある記憶を引き出せなくなっているものですから、よっぽどのことがない限りは安心して良いと思います。
が、しかし、そのまま放っておいても良いものか・・・。
できたらやっぱり改善したものではあります。
正常な範囲での忘れっぽさ、物忘れは、上述したように「健忘症」といいますが、この「健忘」という言葉は、実はこれまた東洋医学では古くから使われているものです。私が確認したものでは、500年前の医学書にも記載されていました。
ということで、物忘れ、忘れっぽいというのは、人類にとってはとても馴染みの深い症状なのであります。
ですので、もし物忘れが激しいなぁと思ったら、先ずは、悩まないで下さい。健忘は誰にでもよくあること、そしてこれは症状として古くから言われていること、さらに東洋医学で改善可能ということなんだと。
健忘は腎から
以上述べましたように、健忘は昔からある症状です。
昔は今よりものどかでありました。
なのに、それでも健忘という症状があったわけですから、パソコンやスマートフォンなどで頭を常に使っている現代ではなおさらであります。
脳が必要以上にフル回転し、それが長期に渡って継続する。
それによって起きる健忘は、「脳疲労」と言った方のがしっくりするかもしれませんし、目まぐるしく情報が飛び交う現代においては、どこでも、誰にでも起きることなのであります。
冒頭にも述べましたように、脳は腎と関係しています。
ですので、「脳疲労」の解消のためにも、腎の力を補う“補腎”が大切になります。
ストレスで消耗する腎
これまでの繰り返しになりますが、前回の『ひとこと養生訓』でもお伝えしたように、腎はストレスで多くを消耗してしまいます。また、魂をつめて寝食を忘れたりしてもいけません。
さらに困ったことは、一度減ってしまった腎は補強するのがたいへんということです。
腎は生命力の炎の元ですから、大切に、少しずつ使っていき、そして減った分は必ず補給していきたいところであります。
とくに今年は、コロナウィルスによってガラッと生活環境が変った方も多かったのではないでしょうか。いつもの世界が、いつもではなくなり、通常の生活が通常ではなくなった。その変化についていける人はよいですが、うまく順応できなかった方にとっては大きなストレスになります。しかも、気づけばもうすぐ一年という長きに渡りこの過剰なストレスが続いているわけですから、腎が不調にならないわけがありません。
もし、最近とくに物忘れがひどくなったかも?とか、若い方でも、「あいみょんの歌が思い出せない」なんてことがあったら、脳疲労がそうとう蓄積している可能性がありますので、要注意です。
補腎を強化していきましょう
健忘症・脳疲労のためにできること
健忘症・脳疲労の改善に
これまでの『ひとこと養生訓』はこちらから
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今週のおすすめ漢方
星火賢脳丹
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どうぞよろしくお願いいたします。
新型コロナウイルスCOVID-19対策として
源保堂鍼灸院では、感染予防のために努めております。
具体的な当院の感染症対策
- 院内の換気を十分に行う
- 院内の消毒を十分に行う
- 施術時の手指消毒をいつもより濃い消毒液で行う
- 3密にならないように配慮する
- 感染症に対する情報を常に収拾し、提供する
- スタッフはマスクを着用する
- 国の接触アプリを活用する
※ 院内はとても狭いため、3密にならないようにご予約時間ちょうどにいらしていただいております。皆様のご協力を賜りたいと思います。
ご予約に関して
ご予約の日時に関しては、なるべく2週間以内くらいのものにしてください。
といいますのは、感染の状況によっては、政府等の政策で移動が制限されたりする可能性もあり、また、ご予約日直前で発熱などがあった場合は受鍼をお断りせざるを得ないこともありますので、あまり先のご予約は予定が立ちにくいと思います。
ご配慮いただきまして、ご予約をいただけたらと思います。
また、このような状況になりまして、みなさまそれぞれの生活環境なのかで時間を割いてご予約を取っている方がほとんどです。
安易なキャンセルや時間変更は、他の方のご予約の妨害行為となりますので、度重なる場合は今後の鍼療をお断りしますので、合わせてご賢察ください。
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